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2013 年度 実績報告書

ゲージ/重力対応の解析とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 11J02195
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

松尾 善典  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 特別研究員(PD)

キーワードゲージ/重力対応 / AdS/CFT対応 / 超弦理論 / ブラックホール熱力学 / membrane paradigm / ゲージ理論 / M理論 / 非摂動効果
研究概要

この研究の目的は、ゲージ/重力対応がどのように成立しているか、また、どこまで拡張が可能であるかを明らかにすることである。第3年目の研究では、これまでに研究を行ってきたブラックホールと流体との対応関係を中心に、対応関係がどこまで適用できるかについてより詳細に調べた。
まず、ゲージ/重力対応におけるブラックホールと流体との対応関係の拡張として、D0ブレインへの拡張について調べた。通常のDブレインでは流体はDブレインに沿った方向の空間に存在するが、D0ブレインは空間方向の広がりを持たない。このような場合であっても、特にブラックホールのhorizonに近い場合であればD0ブレインに直行する方向であっても流体との対応が現れることが分かった。
次に、我々は最も単純なブラックホールであるSchwarzschildブラックホールの場合について、流体との対応関係を調べた。ブラックホールと流体との対応関係についてはmembrane paradigmと呼ばれる理論がゲージ/重力対応以外の枠組みでも知られているが、特にBulk viscosityについてはゲージ/重力対応の結果と一致しないと思われていた。しかし、我々は第2年度の研究において、これらの結果が非圧縮性のために矛盾しないことを示した。そこで、第2年度の結果を踏まえて、流体に圧縮性を与える補正を考慮し、ゲージ/重力対応の手法を応用することでSchwarzschildブラックホールにおける物理的な圧縮に対する応答としてのbulk viscosityを計算した。
また、この他にlarge Nゲージ理論における非摂動効果に関する研究も行った。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Compressible Fluids in the Membrane Paradigm : non-AdS Fluid/Gravity correspondences2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Matsuo, Yuya Sasai
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 89 ページ: 046005

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.89.046005

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A new look at instantons and large-N limit2014

    • 著者名/発表者名
      Tatsuo Azeyanagi, Masanori Hanada, Masazumi Honda, Yoshinori Matsuo, Shotaro Shiba
    • 雑誌名

      JHEP

      巻: 1405 ページ: 008

    • DOI

      10.1007/JHEP05(2014)008

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Linear responses of D0-branes via gauge/gravity correspondence2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Matsuo, Yuya Sasai, Yasuhiro Sekino
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 88 ページ: 026020

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.88.026020

    • 査読あり
  • [学会発表] Compressible Fluids in the Membrane Paradigm : non-AdS Fluid/Gravity correspondences2014

    • 著者名/発表者名
      Yoshinori Matsuo, Yuya Sasai
    • 学会等名
      KEK Theory Workshop 2014
    • 発表場所
      KEK
    • 年月日
      2014-02-19
  • [学会発表] Large N limit and planar physics in the instanton sector2013

    • 著者名/発表者名
      畔柳竜生, 花田政範, 本多正純, 松尾善典, 柴正太郎
    • 学会等名
      日本物理学会2013年秋季大会
    • 発表場所
      高知大学
    • 年月日
      2013-09-22

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公開日: 2015-07-15  

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