| 研究概要 |
「研究目的」同一実験環境において熱帯地域より日本国内に被験者を招聘し,詳細に耐暑性および暑熱環境下での精神作業能の違いを検討し,暑熱環境における適応能を明らかにすることを目的とし,以下の実験を設定した.
<実験1:下腿温浴実験>下腿温浴時の熱帯地域および温帯地域在住者の深部温上昇に対する熱放散反応(発汗量,皮膚血流量,血流量),および脳の酸素化ヘモグロビン濃度(Δ02Hb)の比較を行った.
<実験2:暑熱環境下での精神作業能の実験>精神作業能に対する下腿温浴の影響を原因調査するを目的とし,暑熱暴露時における精神作業能のメカニズムの解明のために、近赤外分光法(NIRS)を用いて作業中に前頭前皮質の酸素化ヘモグロビン濃度(ΔO2Hb)により測定した.
「研究実施」【被験者】熱帯地在住者(インドネシア人5名,ベトナム人4名,マレーシア人1名,タイ人1名,フィリピン人1名)および温帯地在住者(日本人12名)の若年男性各を対象とした.熱帯地域のグループは日本に6ヶ月～40ヶ月滞在している東南アジア人男性を対象とした.【方法】実験1:室温28℃,湿度50% RHに制御した人工気候室において40分間座位安静にし,その後,60分間の下腿温浴(膝から下を42℃の湯に浸す)を行った.実験2:室温28℃,湿度50%RHに制御した人工気候室において60分間下腿温浴後、被験者が3種類課題を行ってもらった.
平成23年7月 実験の結果をギリシャでの第15回国際環境人間工学会大会(15th ICEE)で発表した.
平成23年11月 実験1の結果を第50回日本生気象学会大会(京都)で発表した.
平成23年11月 実験1の結果を日本生理人類学会第64回大会(関西大学)で発表した.
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| 今後の研究の推進方策 |
今後、同じ実験を行い,来日する東南アジアからの留学生の被験者を増やし,熱帯地域グループの被験者の人数を追加する.
実験の方法が前回と同じ方法をする.
今後の実験データを分析し,論文を書き,論文を投稿する予定である.
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