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2013 年度 実績報告書

出血熱ウイルスの疫学的研究及び病態生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J02534
研究機関東京大学

研究代表者

谷口 怜  東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(DCl)

キーワードレストンウイルス / SFTSウイルス / LCMウイルス / リバースジェネティクス
研究概要

1 フィリピンの翼手目を対象としたレストンウイルス及びSFTSウイルス疫学調査
2013年度フィリピンミンダナオ諸島において86検体の翼手目を捕獲した。採材した血清を対象に、レストンウイルス(RESTV)抗体検出ELISA、IFAを用いて抗体の検出を行った。ELISA法により、ウイルス核蛋白(NP)特異的抗体が86検体中2検体、膜糖蛋白(GP)特異的抗体が4検体で検出されたが、全てIFAでは陰性を呈した。
2012年度に報告した15匹のNPあるいはGP特異的ELISAで陽性の個体に関してIFAを行ったが、陰性であった。ウイルス遺伝子検出は現在のところ成功していない。過去にRESTVの発生及び抗体陽性コウモリの検出が確認されているルソン島と比較してミンダナオ諸島ではRESTV感染率は低いと考えられた。しかしながら、IFAでは陰性であるもののELISAで陽性である個体が多く検出されたことから、本地域には今まで報告されていない新規フィロウイルスが存在する可能性も示唆された。
また、新興ウイルスであるSFTSウイルス特異的抗体に関しても調査した結果4検体で抗体陽性であった。フィリピンにもSFTSウイルスに類似するウイルスの存在が示唆された。
2 アレナウイルスの遺伝子非翻訳領域の解析
リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)のリバースジェネティクス法を用いLCWの遺伝子非翻訳領域に関する機能解析を行った。ウイルス遺伝子の両末端19塩基は、転写複製に必須な領域である。両末端を除く非翻訳領域の解析を行った結果、S分節ゲノムの5末端20-30塩基を欠損した場合、ウイルス増殖がみられなかった。また、31塩基以降の膜糖蛋白(GPC)のORFの上流までを欠損させた場合でもウイルス増殖に支障がないことが解明された。
ミニゲノムレベルの解析では5末端20-30塩基を欠損させた場合ゲノムの転写複製は観察された。
5末端20-30塩基に関してもウイルス増殖の過程に必須な領域であり、本領域はウイルス遺伝子の転写複製以外の役割を担っている可能性が示唆された。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] フィリピンのコウモリからの重症熱性血小板減少症候群ウイルスに反応する抗体の検出2013

    • 著者名/発表者名
      谷口 怜
    • 学会等名
      第61回日本ウイルス学会学術集会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫)
    • 年月日
      2013-11-10
  • [学会発表] フィリピンのコウモリからの重症熱性血小板減少症候群ウイルスに交差する抗体の検出2013

    • 著者名/発表者名
      谷口 怜
    • 学会等名
      第156回日本獣医学会学術集会
    • 発表場所
      岐阜大学(岐阜)
    • 年月日
      2013-09-20

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公開日: 2015-07-15  

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