研究課題
本年度はZnO結晶の空間分解能の評価を行った。実験は原子力研究開発機構の関西光科学研究所で行われた。軟X線レーザーをフレネルゾーンプレートを用いてZnO結晶に集光しその発光の計測を試みた。軟X線レーザーの最小スポットは1㎛程度であることが過去の研究でわかっているため、照射されたZnO結晶の発光スポット径を計測することにより、発光による径の広がり(にじみ)がわかる。結果として、最小のスポット径は約5㎛であった。計測に用いた拡大光学系の分解能は3㎛と見積もられるため、これはZnO結晶の発光にじみにより、5pmに広がったと考えられる。つまり、ZnO結晶の空間分解能は5㎛という結論に至った。これは、既存のX線カメラと比べても遜色ない結果と言える。一方で、この広がりの原因はZnO結晶中の自由励起子の拡散が原因の一因であると考えられる。近年では量子閉じ込め状態の半導体などの特殊な環境でのみ、このような励起子拡散が観測されているが、バルクの半導体結晶から観測された例はなく、物性としても興味深い。
(抄録なし)
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