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2013 年度 実績報告書

減算のない非自励離散可積分系が創出する新たな箱玉系と数値計算アルゴリズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J04105
研究機関京都大学

研究代表者

前田 一貴  京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DCI)

キーワード非自励離散可積分系 / 箱玉系 / 数値計算アルゴリズム / 双直交関数系 / R_<11>格子 / 一般化固有値問題 / Miura型変換
研究概要

本年度は, 非自励離散有限戸田格子と非自励離散有限Lotka-Volterra格子との間のMiura型変換と呼ばれるものを一般化し, 有限R_<II>格子と非自励離散有限mKdV格子との間のMiura型変換を導出することに成功した. Miura型変換とは, mKdV方程式の解からKdV方程式の解への変数変換としてR. M. Miuraによって導出されたものに由来し, これが存在すればある力学系と別の力学系を同一の時間軸の上で直接的に結び付けることができる. 例えば, 非自励離散有限戸田格子の変数はある三重対角行列の固有値へと収束する性質があるので, 固有値計算へと応用することが可能である. 一方, 非自励離散有限Lotka-Volterra格子から非自励離散有限戸田格子へのMiura型変換が存在するので, 非自励離散有限Lotka-Volterra格子を用いても三重対角行列の固有値が計算可能であることが直ちに示される. このように, Miura型変換を調べることは応用上も重要な問題である. 有限R_<II>格子については, 昨年度の研究で三重対角行列束の一般化固有値計算アルゴリズムへの応用がなされているが, 今年度の成果によって, 非自励離散有限mKdV格子によっても三重対角行列束の一般化固有値計算が可能であることが明らかとなった. この成果については, 可積分系理論専門のオンラインジャーナルであるSIGMA誌に論文を投稿し, 既に出版されている. また, 学会発表を国内で2件行い, その報告として九州大学応用力学研究所研究集会報告に和文論文1編が掲載された. なお, ここに現れた非自励離散mKdV格子とは, 運搬車付き箱玉系を最初に導出する際に用いられたものであり, 理論的にも興味深い結果となっている.

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] R_<11>格子と非自励離散mKdV方程式2014

    • 著者名/発表者名
      前田一貴, 辻本諭
    • 雑誌名

      九州大学応用力学研究所研究集会報告

      巻: 25AO-S2 ページ: 53-58

    • 査読あり
  • [雑誌論文] dqds法の一般化固有値問題への拡張について2013

    • 著者名/発表者名
      前田一貴
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録

      巻: 1848 ページ: 45-60

  • [雑誌論文] Direct Connection between the R_<11> Chain and the Nonautonomous Discrete Modified KdV Lattice2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Maeda and Satoshi Tsujimoto
    • 雑誌名

      SIGMA

      巻: 9 ページ: 073 (12)

    • DOI

      10.3842/SIGMA.2013.073

    • 査読あり
  • [学会発表] R_<11>格子と非自励離散mKdV方程式2013

    • 著者名/発表者名
      前田一貴, 辻本諭
    • 学会等名
      平成25年度九州大学応用力学研究所共同利用研究集会「非線形波動研究の拡がり」
    • 発表場所
      九州大学筑紫地区総合研究棟(C-CUBE)
    • 年月日
      2013-11-01
  • [学会発表] 離散Lotka-Volterra方程式のある一般化とその応用2013

    • 著者名/発表者名
      前田一貴, 辻本諭
    • 学会等名
      日本応用数理学会2013年度年会
    • 発表場所
      アクロス福岡
    • 年月日
      2013-09-09

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公開日: 2015-07-15  

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