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2013 年度 実績報告書

EpiSC由来の幹細胞群を用いた、神経板の領域特異的な形成機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J04416
研究機関大阪大学

研究代表者

松田 一成  大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードEpiSC / 神経板 / 転写制御 / エンハンサー / Wntシグナル / ChIP-seq
研究概要

本研究はマウス胚エピブラストより単離したepiblast stem cells (EpiSCs)を利用して、神経板の発生における転写制御ネットワークを明らかにすることを目的とする。
マウス胚の神経板はE7.5以降、転写制御の異なるいくつかの領域に分かれて発生する。神経板の最前部(anterior forebrainの前駆体)は、Hesx1遺伝子の活性化で特徴付けられる。EpiSCの内在のWntシグナルをDkk1によって抑制すると、最前部神経板細胞を効率よく発生させることを明らかにした。また、Wntシグナルの抑制の効果がHesxlの5'エンハンサーを介してHesx1の発現を制御していることも示した。
Dkk1はマウス胚においてE6.5-7.5ではallterior visceral endoderm (AVE)で発現しているが、E7.5-8.5はanterior mesendoderm (AME)で発現している。どちらのDkk1の効果が最前部神経板の発生に重要かを調べた。Episcの神経板細胞の発生がマウス胚の発生ステージに対応していることを利用した。神経板細胞分化条件で、時間限定的にWntシグナルを抑制した。その結果AVEでのDkk1の発現が最前部神経板領域の発生に重要であることがわかった。
現在、開発したEpiscの神経板発生モデルを利用して、神経板を発生させる転写制御ネットワークを解析している。具体的にはOct3、Sox2、Otx2、Oct6、Zic2といった転写因子のEpiSCと神経板細胞における結合領域を、ビオチン化転写因子を用いた新しいChIP-seq法を用いて、網羅的に解析している。これまでに発表されたデータ、例えばLodato et al., 2013などのES細胞や神経系前駆細胞でのChIP-seqのデータと比較することで、ES細胞、EpiSCs、神経板細胞での転写因子の結合領域の違いを明らかにしつつある。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dkk1-dependent inhibition of Wnt signaling activates Hesx1 expression through its 5' enhancer and directs forebrain precursor development.2014

    • 著者名/発表者名
      Matsuda K, Kondoh H.
    • 雑誌名

      Genes to Cells

      巻: Vol.19 issue5 ページ: 274-385

    • DOI

      10.1111/gtc.12136.

    • 査読あり
  • [学会発表] Inhibition of Wnt signaling by Dkk 1 determines the anteriormost part of the neural plate.2013

    • 著者名/発表者名
      松田一成
    • 学会等名
      第36回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      20131203-06

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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