研究課題/領域番号 |
11J04501
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鐘 苗 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
|
キーワード | ナノワイヤアレイ膜 / コア-シェル型ナノワイヤ / 光触媒・光半導体電極 / 光電気化学電池 |
研究概要 |
本課題は高性能な光電気化学電池の光触媒・光半導体電極材料を目指した、導電性酸窒化物一次元ナノ構造体の構築形成手法に関する研究である。前年度に引き続き,今年度に(1)垂直配向性ZnOナノワイヤアレイ膜の製作の最適化、(2)垂直配向性水に融解しないZnO-ZnGaONコアーシェル型ナノワイヤアレイ膜の製作、(3)ZnO-ZnGaONコアーシェルナノワイヤアレイ膜の光電気化学特性の評価を行った。 (1)垂直配向性ZnOナノワイヤアレイ膜の製作の最適化 前年度に引き続き,ZnO粉末を用いたCVD法によるZnOナノワイヤアレイ膜の製作を改善した。達成したZnOナノワイヤの長さは0-30μm、直径50-150nmであり、ZnO膜の厚さは1-5μmである。 (2)垂直配向性ZnO-ZnGaONコア-シェル型ナノワイヤアレイ膜の製作 ZnOとGa203混合粉末を使用し、ZnOコア-シェルナノワイヤアレイ膜を利用し、アンモニアガスを用いた。CVD法による水に融解しないZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜を製作した。走査型電子顕微鏡(SEM)、X線光電子分光スペクトル(XPS)によってZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜が得られたことを確認した。 (3)ZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜の光電気化学特性の評価 電極系を用い、水に融解しないZnO-ZnGaONコア―シェルナノワイヤアレイ膜の光電気化学測定を行った。参照極はAg/AgCl、対極はPt線、支持電解質は0.5M Na2SO4(pH13)、光源はソーラシミュレータ(AM1.5)を用いた。0.8V vs.RHEにおいて1.5mA cm-2という大きな光電流を示した。0.7V vs.RHEにおいて光エネルギーの化学エネルギーへの変換効率(Solar to Hydrogen)は0.75%であった。さらに、ZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜の光電極の安定性が高く、0.8V vs.RHEにおいて1.5mA cm-2光電流は1時間安定したことを示した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(1)垂直配向性水に融解しないZnO-ZnGaONコア-シェル型ナノワイヤアレイ膜の製作した (2)電極系を用い、水に融解しないZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜の光電気化学測定し、0.7V vs. RHEにおいて光エネルギーの化学エネルギーへの変換効率(Solar to Hydrogen)は0.75%で得られた。 (3)0.8Vvs.RHEにおいて1.5mA cm-2という大きな光電流を示した。さらに、ZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜の光電極の安定性が高く、0.8V vs. RHEにおいて1.5血cm-2光電流は1時間安定したことを示した。
|
今後の研究の推進方策 |
今後、水に融解しないZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜を作製し、IrO2、Co-Pi表面修飾およびその光電気化学特性の評価を行いたいと考えている.IrO2、Co-Pi修飾ZnO-ZnGaONコア-シェルナノワイヤアレイ膜ナノロッドの太陽光エネルギーの化学エネルギーへの変換効率(Solar to Hydrogen)を向上したいと考えている。
|