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2013 年度 実績報告書

固体表面での単一分子応答系の構築と酸化還元による機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 11J04640
研究機関北海道大学

研究代表者

和田 和久  北海道大学, 大学院総合化学院, 特別研究員(DC1)

キーワード動的酸化還元系 / ジヒドロフェナントレン / X線結晶構造解析 / Si(111)表面 / 自己組織化単分子膜
研究概要

研究の最終年度である本年度は, 昨年度までに得られた結果を論文発表の形でまとめるとともに, 平成25年10月より, 新たな受入機関である独立行政法人物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点ナノパワー分野ナノ界面ユニットナノ界面グループにおいて, 新たな研究を行った.
本研究は, これまでの研究で報告者が行ってきた, 機能性分子による固体表面の修飾を利用することで, これまでにない機能をもつ電極触媒の開発を目指して行った. すなわち, 有機合成に用いる複数の反応を一つの触媒系で制御することで, 一度に複雑な化合物を構築する手法の開発を目指すものである. 具体的には, 複数種の触媒が存在する条件のもと, それぞれの触媒の反応性を外部から制御することができれば, 望み通りの反応が順番に起こり, 目的物の合成が可能となると予想した.
その最初の段階として, 個々の触媒の開発から研究を開始した. 本年度は, 電解発生塩基とよばれる, 電解によって塩基の機能を発現する分子を電極表面に固定化することを計画した. 電解発生であれば, 外部電位により塩基の生成量が制御可能であり, 目的である反応性の制御が可能な触媒となりうると予想した. 電解発生塩基となる部位としては, 立体障害の大きなフェノール誘導体を選択し, 固定化の手法は, 動作電位範囲での分子層の安定性を考慮し, シリコン電極表面へSi-C結合の形成を利用して固定化することとした. 分子層の形成を簡便にするため, まずアルキン部位を導入した分子層を形成し, この分子層に対してアジドを導入したフェノール部位とクリック反応を用いて連結する手法を計画した. このアジドは4段階の合成経路で実際に合成することに成功した.

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Chiral memory units based on dynamic redox systems with a dibenzoxepinone skeleton : Drastic change in racemization barrier and clectrochemical bistability2014

    • 著者名/発表者名
      Kazuhisa Wada, Yuna Chiba, Takashi Takeda, Hidetoshi Kawai, Ryo Katoono, Kenshu Fujiwara, Takanori Suzuki
    • 雑誌名

      Heterocycles

      巻: 88 ページ: 945-952

    • DOI

      10.3987/COM-13-S(S)93

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Geometrical Remote Steric Effects in 4,5-Disubsltituted-9,10-dihydrophenanthrenes : Expansion of Prestrained C^9-C^<10> Bond in Di (spiroacridan) Derivatives2013

    • 著者名/発表者名
      Kazuhisa Wada, Takashi Takeda, Hidetoshi Kawai, Ryo Katoono, Kenshu Fujiwara, Takanori Suzuki
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 42 ページ: 1244-1246

    • DOI

      10.1246/cl.130502

    • 査読あり
  • [学会発表] ビス(スピロクリダン)置換ジヒドロフェナントレンC^9-C^<10>結合長における遠隔立体効果2013

    • 著者名/発表者名
      和田和久
    • 学会等名
      第45回構造有機化学若手の会 夏の学校
    • 発表場所
      道後プリンスホテル(愛媛県松山市)
    • 年月日
      2013-08-04

URL: 

公開日: 2015-06-25  

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