研究課題
本研究の目的は内在バックグラウンドがきわめて低く(1Hz/cc程度以下)、ガンマ線検出効率が高い(有効原子番号60程度以上)シンチレータの開発である。その候補としてハフニウム(Hf)を用いたシンチレータの開発に取り組んだ。ただしHfは融点が高いため、既存の結晶育成方法では結晶化が難しいという問題がある。そこで、放電プラズマ焼結(SPS)法を用いたセラミックスシンチレータの開発を昨年度から引き続き行った。昨年度はガンマ線応答が見えなかったCe添加SrHfO_3(有効原子番号64)について、本年度はアルミニウム(Al_2O_3)を1%添加することで、透過率が向上し、その結果、サブMeVのエネルギーをもつガンマ線にも応答があることが分かった。さらに、その減衰時間は22±1ナノ秒と非常に高速応答を持つこともわかり、これはPETカメラ等で汎用されている、LYSO結晶の減衰時間(約40ナノ秒)よりもはるかに短い値である。そのため、いまだ透過率等で更なる改善点があるもののPETカメラなどの医療用カメラへの応用に一定の道筋が得られた。このほかにも、昨年度に引き続き、真空紫外線発光シンチレータ(フッ化物シンチレータ)や酸化物、臭化物、塩化物シンチレータなどの材料探索を上記のSPS法のほかにブリッジマン法、チョクラルスキー法およびマイクロ引き下げ法などを用いて行い、検出効率だけではなく発光量の大きいシンチレータの探索なども行った。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (28件) (うち査読あり 28件) 学会発表 (91件) 備考 (2件) 産業財産権 (3件)
Optical Materials
巻: 35 ページ: 778-781
10.1016/j.optmat.2012.06.008
Sens. & Act. A. Phys.
巻: (未定)(印刷中)
10.1016/j.sna.2012.10.017
Rad. Meas.
10.1016/j.radmeas.2012.12.022
Opt. Mat.
10.1016/j.optmat.2012.10.010
10.1016/j.radmeas.2013.01.011
10.1016/j.radmeas.2013.01.051
巻: (未定)(掲載確定)
10.1016/j.radmeas.2013.01.056
10.1016/j.optmat.2013.02.021
10.1016/j.radmeas.2013.03.005
Ferroelectrics
IEEE TNS
10.1109/TNS.2013.2247061
10.1016/j.radmeas.2013.01.017
10.1016/j.radmeas.2013.01.020
10.1016/j.radmeas.2013.01.014
10.1016/j.optmat.2013.01.026
Journal of Crystal Growth
巻: 375 ページ: 49-52
10.1016/j.jcrysgro.2013.03.049
巻: 59 ページ: 2286-2289
10.1109/TNS.2012.2194743
NIMA
巻: 690 ページ: 53-57
10.1016/j.nima.2012.06.022
Physica Status Solidi (c)
巻: 9 ページ: 2279-2283
10.1002/pssc.201200290
巻: 9 ページ: 23-31
10.1016/j.nima.2012.08.036
巻: 9 ページ: 2251-2254
10.1002/pssc.201200327
巻: 9 ページ: 2235-2238
10.1002/pssc.201200205
巻: 9 ページ: 2255-2258
10.1002/pssc.201200325
巻: 9 ページ: 2275-2278
10.1002/pssc.201200449
巻: 9 ページ: 2259-2262
10.1002/pssc.201200315
巻: 9 ページ: 2267-2270
10.1002/pssc.201200333
Appl. Phys. Express
巻: 5 ページ: 102601
10.1143/APEX.5.102601
http://yoshikawa-lab.imr.tohoku.ac.jp/personal/kurosawa/index.html
http://yoshikawa-lab.imr.tohoku.ac.jp/gyouseki/Old_Gypuseki/gyouseki-j_2012.html