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2013 年度 実績報告書

ベンザインを経る新規多置換複素環合成法の開発と生理活性アルカロイド合成への応用

研究課題

研究課題/領域番号 11J05145
研究機関東北大学

研究代表者

野地 寿治  東北大学, 大学院薬学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワードベンザイン / teleocidin B / 全合成 / アミノ化 / インドール / トリプトファノール / indolactam V / インドリン
研究概要

ベンザインは芳香環内に三重結合を有する非常に反応性に富んだ合成中間体である。芳香環の隣接する2ヵ所を一挙に官能基できる特異な反応性は、ベンゼン環が縮環した複素環を構築するための重要な中間体となると期待される。今年度は、多置換インドールアルカロイドteleocidin Bの全合成に向けて、まず、部分構造である(-)-indolacatm V、および3環性インドールの効率的な合成経路の確立を目標に研究に取り組んだ。
昨年度、既に申請者は(-)-indolactam Vの全合成を達成していた。本年度は、本合成経路において、低収率に留まっていたトリプトファノール合成および、分子間アミノ化反応によるバリンの直接導入について、反応条件の最適化を行った。詳細な条件検討の結果、いずれの鍵反応についても収率が大幅に向上し、グラムスケールかつ再現性良く目的物を得ることができた。続いて、誘導体合成も視野に入れ、それぞれの反応について基質一般性を調べた。トリプトファノール合成では、種々のハロゲンやメトキシ基、メチル基を有するインドールが適用可能であることが分かった。また、アミノ化反応ではバリンだけでなく、イソロイシン、アラニンなど種々のアミノ酸が導入可能であり、様々な誘導体合成に応用可能であることを立証した。最終的に(-)-indolactam Vは、市販の4-プロモインドールから9工程、総収率32%で全合成することができた。本合成は、既存の(-)-indolactam Vの全合成において最も総収率が高く、効率的な合成経路を確立できたと考えている。
さらに、申請者はteleoidin Bの下部部分構造である3環性インドールのモデル合成に取り組んだ。一昨年度、申請者はベンザインを経る7位置換インドリン合成法の確立に成功している。本年度は、先に確立した手法を用いて、7位に側鎖を導入したインドリンの合成に成功している。さらに、分子内溝呂木-Heck反応を含む数工程の変換を経て、下部部分構造の6、7位に縮環したシクロヘキサン環の構築に成功した。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] (-)-Indolactam Vの全合成2013

    • 著者名/発表者名
      野地寿治
    • 学会等名
      第52回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2013-10-20
  • [学会発表] (-)-Indolactam Vの全合成2013

    • 著者名/発表者名
      野地寿治
    • 学会等名
      第43回複素環化学討論会
    • 発表場所
      岐阜
    • 年月日
      2013-10-18
  • [備考]

    • URL

      http://www.pharm.tohoku.acjp/~seizou/index.html

URL: 

公開日: 2015-06-25  

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