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2011 年度 実績報告書

複数の共用構造を用いたアニーリングに基づく音響モデリング

研究課題

研究課題/領域番号 11J05301
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

塩田 さやか  名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)

キーワード音声認識 / 音響モデリング / 複数のパラメータ共有構造 / 確定的アニーリング
研究概要

近年,音声認識システムが携帯電話やカーナビゲーションシステムといった様々なアプリケーションの入力インタフェースとして用いられるようになってきている.そして,より多くのユーザが快適に音声認識システムを使用する為に音声認識に関する研究では更なる高精度化が求められてきている.本研究では,統計モデルであるHMMを用いた音声認識システムにおいて,扱う統計モデルの複雑さを向上させさらに学習アルゴリズムと包括して考えることでモデルの汎化性能をさらに向上させることを目的とした新しいモデル構造を提案し,その有効性を確認するものである.そこでベイズ基準の枠組みにおいて複数のパラメータ構造を用いることを考える.そのためにパラメータ構造を隠れ変数として含む新しいて関数を定義し,さらにその関数をより最適に学習させていくために確定的アニーリングという学習手法を用いてモデルの学習を行う.ただし,複数のモデル構造を段階的に構築していく手法ではないのでどのようなパラメータ構造を用いていくのかというのが大きな問題となる.そこでまず提案法の有効性を確認する為に2つのパラメータ構造を用いた実験を行いそれらの成果をまとめたものを英文誌に論文としてまとめて投稿した.さらに学習基準などの検討も進めていきつつ来年度には音声合成などの分野にも提案法を用いたものを適応していくことを目指すために近年音声合成の分野で期待されている話者性を考慮したクロスリンガル話者適応に関する研究にも着手し人間が話者性をどのように聞きわけているのか調査するような実験を行い更にモデル化も検討しその成果に関しても学会において発表を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画において今年度は複数のパラメータ共有構造を用いた枠組みにベイズ基準を適応することを計画しており,その内容に関しては国内の研究会及び国際学会において発表を行ってきた.論文への投稿準備もほぼ終了しており来年度へのステップを踏むための準備も順調に進展しているため達成度としてはおおむね順調であると考えている.

今後の研究の推進方策

今後の推進方策としては,パラメータ共有構造に関して詳しい知見を得るために実験結果を様々な角度から調査・考察し,それらをまとめた成果を学会誌へ投稿すること及びさらに音声合成や話者認識といった統計モデルを用いた手法が広く用いられている分野に関しても提案法が有効であるかを検証する為にそれらの研究、調査を進め定式化のための知見を深めていくことを考えている.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Speech recognition based on statistical models including multiple phonetic decision trees2011

    • 著者名/発表者名
      Sayaka Shiota, Kei Hashimoto, Heiga Zen, Yoshihiko Nankaku, Lee Akinobu, Keiichi Tokuda
    • 雑誌名

      Acoustical science and technology

      巻: 32 ページ: 236-243

    • DOI

      10.1250/ast.32.236

    • 査読あり
  • [学会発表] Cross-lingual Speaker Adaptation for HMM-based speech synthesis using speaker interpolation based on perceptual characteristics2012

    • 著者名/発表者名
      Viviane de Franca Oliveira, Sayaka Shiota, Yoshihiko Nankaku, Keiichi Tokuda
    • 学会等名
      日本音響学会
    • 発表場所
      神奈川大学(神奈川県)
    • 年月日
      2012-03-15
  • [備考]

    • URL

      http://www.sp.nitech.ac.jp/~sayaka

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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