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2012 年度 実績報告書

触運動の相互作用性を再現可能な温度計測の実現による触感伝達の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J05919
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

佐藤 克成  慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2011 – 2013-03-31
キーワード触覚 / 温度感覚 / 温冷感呈示 / 温度知覚
研究概要

本研究の目的は、触運動の相互作用性を再現可能な温度センサの構築により、リアリティの高い触感の伝達を実現することである。前年度の研究において、示温塗料を用いた光学式温度計測技術を提案し、触感センサを実現した。また、計測された情報を提示可能な触感ディスプレイを構築するために、温度感覚提示手法を提案した。本年度は主に、提案した温度感覚提示手法を応用した触感ディスプレイを構築するために、その特性を評価した。また、温度感覚提示技術の触感伝達以外への応用として、音楽インタフェースを提案した。
従来の温度ディスプレイは、時間応答性の問題から、人が物体に触れた時に生じる急速な温度変化を再現できず、触感のリアリティが低下する。この問題に対し、人の知覚特性を利用し、温刺激と冷刺激を空間的に分割することで、錯覚的に大きな温度変化を急速に提示する手法を提案している。実験から、この手法を用いた場合に知覚される温度変化量が、温刺激と冷刺激の線形和として表現できることを示した。この知見を用いることで、提案する温度感覚提示手法を触感ディスプレイとして応用し、触感伝達システムを構築することが可能となる。
また、提案手法では温度変化を提示する際、消費エネルギーが従来手法の半分程度になることがわかった。消費エネルギーが少なくなることで、ウェアラブルインタフェースなど触感伝達システム以外への応用も期待できる。
その一例として、温度感覚が人にもたらす情動性に着目し、同様に情動性と関わりのある音楽と組み合わせた、メディアインタフェースを提案した。ヘッドホンの内部に温度ディスプレイを搭載し、曲調の変化に合わせて耳元の温度を温めたり冷やしたりすることで、曲の印象を変化させる。実験から、温度刺激を付加することで、また付加の方法により、音楽鑑賞体験の印象が変化することを示した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (9件)

  • [学会発表] ThermOn-温冷覚呈示による音楽の情動性拡張のメディアインターフェース2013

    • 著者名/発表者名
      秋山史門
    • 学会等名
      インタラクション2013
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2013-02-28
  • [学会発表] 温・冷空間分割刺激において知覚される温度の研究(第2報)2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤克成
    • 学会等名
      計測自動制御学会システムインテグレーション部門学術講演会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2012-12-20
  • [学会発表] Vision-based Force Sensor for Touch Panel Devices using Built-in Camera2012

    • 著者名/発表者名
      Katsunari Sato
    • 学会等名
      SCIS-ISIS 2012
    • 発表場所
      Kobe
    • 年月日
      2012-11-23
  • [学会発表] EffectON-enriching impressions of motions and physically changing motions via synchronous sound effects2012

    • 著者名/発表者名
      Shimon Akiyama
    • 学会等名
      SCIS-ISIS 2012
    • 発表場所
      Kobe
    • 年月日
      2012-11-23
  • [学会発表] 温・冷空間分割刺激において知覚される温度の研究(第1報)2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤克成
    • 学会等名
      日本バーチャルリアリティ学会第16回大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2012-09-13
  • [学会発表] 振動刺激が温度知覚に及ぼす影響の調査2012

    • 著者名/発表者名
      秋山史門
    • 学会等名
      日本バーチャルリアリティ学会第16回大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2012-09-13
  • [学会発表] Presentation of sudden Temperature Change Using Spatially Divided Warm and Cool Stimuli2012

    • 著者名/発表者名
      Katsunari Sato
    • 学会等名
      Euro Haptics 2012
    • 発表場所
      Tampere, Finland
    • 年月日
      2012-06-14
  • [学会発表] 温・冷空間分割刺激における温度感覚提示モデル2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤克成
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      2012-05-28
  • [学会発表] EffectON -運動に同期した効果音再生のフィードバックによる運動知覚の拡張2012

    • 著者名/発表者名
      秋山史門
    • 学会等名
      日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会
    • 発表場所
      浜松
    • 年月日
      2012-05-28

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公開日: 2014-07-16  

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