研究課題/領域番号 |
11J06103
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
ルス クリスティアンエドゥアルド 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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キーワード | 補償光学 / 重力レンズ / クエーサー |
研究概要 |
私の研究の目的は、すばる望遠鏡の補償光学による重力レンズ効果クエーサーの観測的研究である。大数の重力レンズ効果クエーサーの研究によって、それぞれの天体自体についての詳しい情報だけでなく、統計的に宇宙全体に関する新たの情報を求めている。しかしこのような情報を得るために、正確な(高解像度)観測データは必要となっている。このために、8メートル型のすばる望遠鏡を使って、さらに補償光学を用いて大気の揺らぎを修正し、高解像度観測をするのは本研究の方法である。 補償光学による重力レンズ効果クエーサーの最初の観測を2011年2月に行った。データを解析し、数ヶ月後(2011年7月)プレスリリースをした。これはすばる望遠鏡に新しく設置ルされた補償光学システムの力を表した重要な結果となった。この高解像度観測のおかげで、重力レンズ効果を引き起こす銀河を初めて検出することが出来た。この研究成果を説明する論文を世界レベルの学会誌に出版した。 現在まで一年間をかけて観測的な研究を続けてきた。この研究の追求にあたって、一つの大きな問題は望遠鏡の観測時間を獲得することである。すばる望遠鏡は世界レベルの大型望遠鏡であるので、一つの研究課題に与えられる観測時間は非常に限られている。その上、観測提案を書いて、世界中の天文学者と競争し、観測時間を追求する必要があった。現在まで成功した観測提案の結果として、それから補償光学のチームのメンバーとして与えられた観測時間は合わせて四晩だった。その中、天気のせいで一晩しか利用できなくなった。なのに、13個の天体を観測するに成功だった。現在ではそのデータの解析に集中しているが、観測によって得られた高解像度データのおかげで13個の中の一つの天体が重力レンズ効果クエーサーだと既に確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
補償光学を用いて重力レンズ効果クエーサーの最初の観測には科学的なメリトがあるのみならず補償光学システムの力を表す主な例題となったのも当初の計画以上の結果であると違いない。この結果について既にプレスリリースを行った上、二つの国際会議で口頭発表をした。 また、世界レベルのすばる望遠鏡で観測時間を獲得し、既に大数の天体の観測に成功したのも当初の計画以上に進展した証拠ではないかと思う。
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今後の研究の推進方策 |
これから本研究を遂行する上で、特に二つの方策を考えている。一つはここまで得られた観測データを詳しく解析することである。解析によって、どのような程度で現在のデータが天文の知識を深めるのに役立つのかを判断することができる。更にどのような観測で、何個の天体を研究する必要があるのか調べるべきである。 それから二つ目の方策はこれからの観測を実際に行うことである。観測の成功度は天気状況にもよるが、まず観測時間を獲得するために高いレベルの観測提案を準備する必要がある。
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