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2013 年度 実績報告書

安定な三重項カルベンの合成

研究課題

研究課題/領域番号 11J06541
研究機関広島大学

研究代表者

福圓 真一  広島大学, 大学院理学研究科, 特別研究員(DC1)

キーワード三重項カルベン / アレン化合物 / 酸化
研究概要

二価の炭素ビラジカル状態とみなすことができる三重項カルベンは有機磁性材料への応用が期待されているものの、非常に不安定な反応中間体であり、未だ安定化は非常に難しい状況である。
そこで、申請者らは三重項カルベンの新規発生法の開発と合成を検討している。具体的にはアクリデン骨格を有するアレン化合物の二電子酸化反応による三重項カルベンの合成を計画した。
今年度は、温和は酸化条件を期待してアリールオキシ基を立体保護基として有する系の二電子酸化を検討した。アレン化合物の酸化反応後の溶液のESR及びESTN測定を行い、まだダブレット不純物との混合物ではあるものの、室温でも長時間安定な三重項種の観測に成功した。現在、生成物の単結晶X線構造解析を目指し、再結晶を行っている。
また、上記三重項カルベン研究を行っていた時に、容易な酸化が期待できる電子豊富なアレン化合物を設計し、合成を検討した。目的のアレン化合物の合成には至らなかったものの、鍵中間体である新規ピンサー型一重項カルベン配位子を合成することができた。そこで、遷移金属錯体合成を行い、中心金属の電子状態に合わせて配位子の配位様式が単座又は三座に変化することが明らかとなった。このことに関して、二報の論文を投稿することができた。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Synthesis and Application of a New Dipyrido-Annulated N-Heterocyclic Carbene with Phosphorus-Substituents2014

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Fuku-en, Junki Yamamoto, Satoshi Kojima, and Yohsuke Yamamoto
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: (掲載決定)

    • DOI

      10.1246/c1.131074

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of New Dipyrido-Annulated N-Heterocyclic Carbenes with Ortho-Substituents2013

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Fuku-en, Junki Yamamoto, Mao Minoura, Satoshi Kojima, and Yohsuke Yamamoto
    • 雑誌名

      Inorganic Chemistry

      巻: 52(20) ページ: 11700-11702

    • DOI

      10.1021/ic402301u

    • 査読あり
  • [学会発表] 安定な三重項カルベンの合成検討2013

    • 著者名/発表者名
      福圓真一・山本純基・古川貢・山本陽介
    • 学会等名
      第40回有機典型元素化学討論会
    • 発表場所
      東大阪
    • 年月日
      20131205-07
  • [学会発表] 4,8位にフェニルチオ基を有するジピリド縮環型NHCの合成2013

    • 著者名/発表者名
      山本純基・福圓真一・山本陽介
    • 学会等名
      2013年日本化学会中国四国支部大会
    • 発表場所
      東広島
    • 年月日
      20131116-17

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公開日: 2015-07-15  

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