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2012 年度 実績報告書

消化管カルシウム感知受容体の食品ペプチド受容体としての機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J07124
研究機関北海道大学

研究代表者

中島 進吾  北海道大学, 大学院・農学研究院, 特別研究員(PD)

キーワードCholecystokinin / カルシウム感知受容体 / 食品ペプチド / メタボリックシンドローム / 消化管ホルモン
研究概要

メタボリック症候群は依然として増加しており、新たな予防対策が必要とされている。Cholecystokinin(CCK)は、食欲抑制作用(抗肥満)を有する消化管ホルモンであり、CCK分泌を誘導する因子として、食品ペプチドが良く知られている。本研究では、食品ペプチド受容体として見出したカルシウム感知受容体{Calcium-sensing Receptor(CaSR)}の消化管における機能を明らかにすること、およびメタボリック症候群との関わりについて新たな知見を得ることを目的とした。
本年度は、正常ラットおよび高脂肪食を摂取させた食餌誘導性肥満ラットを用い、強制餌負荷試験における胃排出速度を測定することで、メタボリック症候群進行時の栄養素への応答を検討した。高脂肪食摂取開始から5週間後までは、正常ラットに比べて餌負荷後の胃排出の遅延が見られたが、肥満が進行するにつれて胃排出速度は逆に早くなり、肥満進行による栄養素に対する消化管応答の変化が明らかとなった。CCKと高脂肪食摂取による栄養素応答変化を解析するため、門脈血中のCCK濃度および腸管組織(胃、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、結腸)における遺伝子発現(CaSR、CCK)を解析したところ、高脂肪食摂取によって血中CCK濃度に変化は見られず、空腸のCCK遺伝子発現が増加する傾向にあった。
以上、本年度の研究により、高脂肪食摂取による肥満誘導モデルラットにおいて、腸管での栄養素応答が変化することが明らかとなった。今後、肥満進行時において、どういった栄養素成分に対する応答が変化しているかを明らかにすることで、それらを標的とした、新たな肥満予防につながることが期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 消化管内分泌細胞株において不飽和アルデヒドはTRPA1を介してCCK分泌を誘導する2013

    • 著者名/発表者名
      中島進吾
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      東北大学(仙台)
    • 年月日
      2013-03-27
  • [学会発表] Calcium-sensing receptor is a sensor for dietary peptides in CCK producing cells2012

    • 著者名/発表者名
      Shingo Nakajima
    • 学会等名
      International Society for Nutraceuticals & Functional Foods (ISNFF) conference 2012
    • 発表場所
      Courtyard King Kamehameha's Kona Beach Hotel(USA)
    • 年月日
      2012-12-05

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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