研究課題/領域番号 |
11J07584
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上野 彩 東北大学, 大学院生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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キーワード | エピソード記憶 / 再活性化の仮説 / 脳機能画像法 |
研究概要 |
平成25年度は、昨年度の出産休暇に入る前に行ったfunctional MRI実験のデータ解析を行い、更に考察を発展させ、投稿論文の執筆に取り組んだ。その結果、何度かの本文の修正やデータの再解析を経て、Neuroscience Letters誌に掲載される事となった。この研究は本研究課題で用いる刺激(実験参加者に認知的な課題を行ってもらう際に視覚的に呈示するもの)作成の際に参考にするべき結果(本研究課題でその機能を検討する予定である海馬の働きについての結果や、どのような刺激で海馬がより活性化されるかと行った考察)を含んでおり、そのため今後本研究課題を推進する上で重要な先行研究となる。 また、本研究課題は下記の2種類の課題を含んでいる。 研究A : 健常者を対象とした、脳機能画像法(差分法・Dynamic Causal Modeling ; DCM)を用いた研究。 研究B : 脳損傷者と健常者を対象とした、構造画像(拡散テンソル画像, 3D画像のvoxel-based morphometry解析 ; VBM解析)と心理実験を用いた研究。 上記の2種類の研究・研究遂行の準備に関しては、実験プロトコル作成のためのパイロットスタディ・実際の実験プロトコル作成・データ取得を行う予定であったが、前述のfunctional MRI実験のデータ解析・論文執筆などを積極的に行った事や自らの周辺状況との兼ね合いで、予定通りに研究活動を遂行することができなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度の前半が出産後の研究再開準備支援期間であり、その間に子供を預けて研究活動に専念できる環境(通常保育を利用する事等)を作りつつ、研究活動を再開する足がかりを作るつもりであったが、居住する自治体の状況からそれが叶わなかったため、研究の進捗が遅くなった。
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今後の研究の推進方策 |
実験プロトコル作成に関しては、前述のNeuroscience Letters誌に掲載された論文の成果を利用する事を考えているので、来年度に実験プロトコル作成・データ取得を速やかに行う事が可能になると考えている。
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