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2012 年度 実績報告書

東アジア3地域の建築生産システムに着目した国産材輸出可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11J08484
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

権藤 智之  芝浦工業大学, 工学部, 特別研究員PD

研究期間 (年度) 2011 – 2013-03-31
キーワード国産材 / 住宅生産 / 韓国 / 輸出 / 木造軸組構法住宅
研究概要

本研究では、東アジア地域に向けた日本の国産材輸出の可能性を検討する基礎的な資料を供するため、対象を木造住宅生産に絞り、現在の東アジア地域の木造住宅生産の実態および、日本から東アジア地域への国産材輸出の実態を明らかにすることを目的としている。
本年度は、韓国の木造軸組構法住宅生産に焦点を絞って調査を行った。特に韓国南西部・全羅南道で2007年度から進められている木造軸組構法住宅による住環境整備事業(以下、幸福村事業)を対象として、木造住宅生産の実態調査を進めた。
2012年5月、7月、10月、2013年2月に4回、各5日間程度の調査を行い、工務店など40主体程度に対してインタビューを行った。工務店以外にも、全羅南道に限らず行政、製材所、建材工場(ブロック)、技能教育施設など、幅広い主体にインタビューを行っている。
これまでに幸福村事業の内容(経緯、補助制度、工務店の認定制度)や課題、工務店を中心とした住宅システムの特徴を明らかにした。具体的な課題としては、大径材の仕様による割れ等のクレームや、それに対する維持管理の仕組みが未整備であること、設計報酬が低く標準設計例の丸写しや代願が慣習的に行われていることなどがあげられる。また、工務店・製材所インタビューでは工務店の出自による違い(文化財建設会社や製材所からの進出)や大工の待遇(福利厚生、技能教育)、木材流通フロー、木材の仕様・価格などを具体的に明らかにした。また、日本産材についても韓国では主に内装材として用いられているが、価格の高さや、スギが構造材に不向きと認識されていることなどの課題を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

韓国を対象とした調査を集中的に行うことで多くの成果を得ることができた。研究成果はこれまでに行った他の韓国調査と合わせて、国際学会で発表し、国内査読付き論文誌に1報が採録決定(2013年6月)した。

今後の研究の推進方策

韓国での軸組構法工業化の動きは先行研究でも指摘されていないことや規模の大きさから注目すべき事象であり、調査結果を積極的に公表するとともに、中国、台湾といった他地域での調査も並行して進めたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Comparative Study on Recent Wooden House System in Korea and Okinawa2012

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Gondo, Sunwook Kim, Yongsun Kim, Hirotake Kanisawa
    • 学会等名
      The 9th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia (ISAIA)
    • 発表場所
      カンジュ(韓国)
    • 年月日
      2012-10-24
  • [学会発表] 近年の韓国における木造住宅生産に関する研究その2 木造住宅関連主体の取り組み2012

    • 著者名/発表者名
      権藤智之、金善旭、金容善、蟹澤宏剛
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2012-09-12

URL: 

公開日: 2014-07-16  

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