研究課題/領域番号 |
11J11198
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
スパホ エブヨラ 福岡工業大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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キーワード | P2Pシステム / JXTA-Overlay / 車車間ネットワーク / CAVENET / 遺伝的アルゴリズム / ファジィ理論 / セキュリティ |
研究概要 |
本研究は、理論的な計算、環境開発、シミュレーション、および実験の4段階によって行っている。研究目的を達成するために、今年度では小型無線端末のためのJXTA-Overlay P2Pシステムの実装、ICタグ機能の実装、ピアのPresence機能の実装、無線環境のためのセキュリティ機能の拡張、ロボット通信、アドホック・ネットワークと車車間ネットワークの応用について研究を行った。 JXTA-Overlayは、JXTAベースのアプリケーションに必要とされる基本的な機能を提供するものである。申請者等が開発したJXTA-Overlayでは、ピアの発見、ピアのリソース発見、リソース割り当て、タスク管理と実行、ファイル・シェアリング、ファイル発見と伝送、およびインスタント通信の機能を利用者に提供する。申請者は、現在JXTA-Overlayプラットフォームを遠隔制御システムに利用している。ここで、ピアをグループごとに管理したい場合に、ピアグループ機能、ピア監視とグループとタスクの監視機能、ICタグ機能、Presence機能が必要となる。このために、上記の機能を実装した。 JXTA-Overlay上のあるピアからコマンド(文字型)のバイナリーコードをエンコードし、P2P通信で転送後、他のピアで受信したデータをデコードする。文字型のデータをバイナリ型には変換しているが、セキュリティの面からは極めて脆弱であった。そこで、当該年度では、より安全に無線通信を行うために新たなセキュリティ機能を実装した。また、JXTA-Overlayを利用し、車、SmartBoxと有線ロボットのEnd-Deviceとしての制御を実現した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究の成果として、学術論文が4編(第1著者1編)、国際会議が18編(第1著者5編)となっている。また,国際会議MoMM-2012では"Best Paper"賞を受賞しており,本研究の新規性と有用性及び国際性が認められる。来年度は、ヘテロジニアス環境での遠隔教育P2Pシステムとロボット協調システムについて研究を行い,平成25年度中に博士(工学)の学位を取得見込である。
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今後の研究の推進方策 |
現在のJXTA-Overlayシステムは有線接続機能だけ実装している。今後、無線ロボットや携帯電話端末やPDAなどからの接続機能を実装し、ユビキタス環境を実現し、ヘテロジニアス環境での実験と評価を行う。応用として次のアプリケーションを実装する。 1.ヘテロジニアス環境での遠隔教育P2Pシステム 2.ヘテロジニアス環境でのロボット協調システム 3.車車間・ネットワークの応用 4.アドホック・ネットワークの応用
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