研究課題
本研究は、セキュアJXTA-Overlay P2Pシステムの実装と評価を、理論的な計算、環境開発、シミュレーション、および実験の4段階によって実施した。研究目的を達成するために、次の点について研究を行った.●ヘテロジニアス環境での遠隔教育P2Pシステム●ヘテロジニアス環境でのロボット協調システム●車車間ネットワークへの応用●メッシュネットワークへの応用まず、ヘテロジニアス環境での遠隔教育のためのP2Pシステムの実装を行った。ピアをグループごとに管理したい場合に、ピアグループ機能、ピア監視とグループとタスクの監視機能を実装した。これは、自閉症患者のための教育支援システムとして複数のセンサデバイスを協調させたモノのインターネット(Internet of Things : IoT)の応用研究である。さらに、教育支援のためのデバイスの開発も行った。次に、ロボット協調システムの応用としてスマートボックスとRFIDを統合したIoTのアプローチに基づいたロボットコントロールのための統合システムの実装と提案をした。JXTA-Overlayにファジィ理論を組み合わせることによる新しい機能の実装と評価を行った。車車間ネットワークへの応用として、ロケーション情報やVoIPのトラフィックを送信した時のネットワーク性能について計算機シミュレーションと、評価を行った。メッシュネットワークへの応用としては、ヒューリスティック手法の遺伝的アルゴリズム、焼きなまし法、山登り法をメッシュルータの配置最適化に適用させる手法について提案し評価を行った。本手法により多種多様な環境におけるメッシュルータ配置を実現することが可能になった。
1: 当初の計画以上に進展している
申請時の年次計画どおり研究を進めることができた。また、その成果としてこの1年で学術論文に4編(第1著者2編)、国際会議(査読付き)に22編(第1著書7編)採録され、当初の予想よりも多くの研究成果を得ることができた.
これまでの研究成果を踏まえて、以下に推進方策を示す。1. 多種多様な小型端末のためのJXTA-Overlay P2Pシステムと異なるプラットフォームでの評価2. ICタッグカードの拡張 : NFCや近距離通信手法を考慮したシステム3. 無線環境のためのセキュリティ機能の拡張4. マルチ・ロボット通信への応用5. 劣悪環境におけるマルチホップ・ネットワークへの応用6. インフラ型車両間通信への応用7. IoTとP2P e-learningシステムのための新しい刺激機能の提案と実装8. スマート環境の実装と評価および実環境での提案システムの評価
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (22件) 備考 (1件)
International Journal of Personal and Ubiquitous Computing(Springer)
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http://voyager.ce.fit.ac.jp/~evjola/