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2013 年度 実績報告書

メタボリックシンドロームにおける転写抑制因子ATF3の抗炎症作用の解明と医学応用

研究課題

研究課題/領域番号 11J40078
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

蜂屋 瑠見  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究員(RPD)

キーワード肥満 / 炎症 / ATF3 / エピジェネティクス
研究概要

昨年度は、これまでに独自に同定したATF3結合分子のうち、ヒストンメチル化酵素Xに関して、マクロファージ特異的X欠損マウス(Mac-X KOマウス)を用いた解析を主に進め、ATF3の炎症抑制作用においてXが重要であることの手がかりとなるデータを得た。本年度は、Xの炎症調節作用の分子機構をさらに詳細に明らかにする一方、ATF3結合分子であるストレス応答性分子ATF4についても作用機構および病態生理的意義の解析を行った。
【ヒストンメチル化酵素Xの作用機構・病態生理的意義に関する検討】
J774マクロファージ細胞株を用いて、Xノックダウン、およびXノックダウン株における野生型および変異型Xのレスキュー実験系を樹立した。Xは、ヒストンメチル化を介して直接IL-6の転写活性を抑制している可能性が示唆された。現在、クロマチン免疫沈降により、炎症性サイトカインプロモーターにおけるXおよびヒストンメチル化について解析中である。さらに、Xによるピストン制御によって、どのような炎症転写因子が影響を受けるのかについて、ATF3を含めて検討している。また、免疫沈降法を用いて、ATF3-X複合体の構成を明らかにし、ATF3の炎症抑制作用にXがどのように関わるかを明らかにしていく予定である。
【ストレス応答性分子ATF4の作用機構・病態生理的意義に関する検討】
ATF4 欠損マクロファージを用いて、飽和脂肪酸によるIL-6 産生におけるATF4の作用について解析した。飽和脂肪酸は、TLR4とは独立して、ストレス応答性転写因子ATF4とその下流の経路を強力に活性化し、IL-6の発現を誘導した。その機序として、IL-6プロモーターに対するATF4の直接作用と、NFkBの活性化を介する作用が明らかになった。また、ATF4はTLR4を介する炎症反応を増強し、細胞ストレス経路による炎症反応の調節機構が示唆された。

今後の研究の推進方策

(抄録なし)

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Activating transcription factor 4 links metabolic stress to interleukin-6 expression in macrophages.2014

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki Y, Suganami T, Hachiya R, Shirakawa I, Kim-Saijo M, Tanaka M, Hamaguchi M, Takai-Igarashi T, Nakai M, Miyamoto Y, Ogawa Y.
    • 雑誌名

      Diabetes

      巻: 63 ページ: 152-61

    • DOI

      10.2337/db13-0757.

    • 査読あり
  • [学会発表] 転写因子ATF4を介する飽和脂肪酸によるIL6転写誘導機構の検討2013

    • 著者名/発表者名
      蜂屋瑠見, 岩崎順博, 菅波孝祥, 白川伊吹, 濱口美穂, 小川佳宏
    • 学会等名
      新学術領域「自然炎症」「脂質マシナリー」合同若手ワークショップ
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2013-07-03
  • [学会発表] 転写因子ATF4を介する飽和脂肪酸によるIL6転写誘導機構の検討2013

    • 著者名/発表者名
      岩崎順博, 菅波孝祥, 蜂屋瑠見, 白川伊吹, 濱口美穂, 亀井康富, 小川佳宏
    • 学会等名
      第86回日本内分泌学会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2013-04-25

URL: 

公開日: 2015-07-15  

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