研究概要 |
正方形断面流路内の鉛直上昇気液2相非等方性乱流に関して以下の実験を行いました。 (1)流れ場対称性の確認 気液混合部である焼結金属を新たに設計し、4つの液流入口にそれぞれ流量計を設置し、流入量を均一にコントロールした上で、まず流路入口正方形断面の対角線上の局所ボイド率分布をオプティカルプローブで計測し、分布が対称的であることを確認した。次に下流計測断面の中心と辺の中心を結ぶ直線上の主流方向平均流速と局所ボイド率分布を熱線流速計でそれぞれ計測し、対称的な分布を得た。流れ場対称性の確認は、以降本流路の詳細な計測に関して必要不可欠である。 (2)気泡運動可視化実験 高速カメラを用いて、下流計測断面の壁面近傍の気泡運動を可視化し、気泡の合体と変形を観察した。また、コーナー部近傍の気泡の変形は大きく、壁面近傍に接近する際に気泡界面が短い時間スケールで壁面に向かって鋭くなることを発見した。この可視化実験によって、コーナー部近傍の気泡と渦の相互作用を確認できた。 (3)液相・気相場計測 気相見かけ速度0.09,0.135,0.18m/sと液相見かけ速度0.75,1.0,1.25m/sの組み合わせ計9流動条件に関して、熱線流速計を用いて正方形断面内の主流方向平均速度、乱流特性値、局所ボイド率、気泡インパクトレートを計測した。全流動条件に関して、局所ボイド率は壁面近傍、特にコーナー部にピークを持つ結果が得られた。またコーナー部近傍の液相は気泡の浮力によって加速され、主流方向平均速度の最大値は正方形断面中心ではなく、コーナー部近傍となる結果が得られた。コーナー部にピークを持つ主流方向平均速度の分布は本研究で初めて得られた正方形断面流路の特徴であり、非常に有意義である。
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