研究課題/領域番号 |
12012224
|
研究機関 | 奈良国立文化財研究所 |
研究代表者 |
浅川 滋男 奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 遺構調査室長 (90183730)
|
研究分担者 |
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会研究科, 助教授 (70169184)
西山 和宏 奈良国立文化財研究所, 平城宮跡発掘調査部, 研究員 (10290933)
|
キーワード | 竪穴住居 / 朝鮮半島 / 焼失住居址 / 構造復原 / 焼却実験 / 斜面適応 / 土屋根 / カマクラ形屋根 |
研究概要 |
今年度は朝鮮半島で出土した竪穴住居址の資料収集を続けてきた。対象とする時代は新石器時代から李氏朝鮮時代までであり、各時代を代表する遺跡の竪穴住居資料集『韓国の竪穴住居と集落』(大貫編)を刊行した。韓国では、最近、大規模な調査が急速に進展し、環濠集落をはじめとして、住居集落関係の資料が急増しているが、この資料集により、現状における全体像を把握できるだろう。一方、日本の竪穴住居址については、大原D遺跡(縄文草創期/福岡市)、鳥居南遺跡(弥生後期/島根県太田市)、妻木晩田遺跡妻木山地区(弥生後期/鳥取県大山町)、北館遺跡(平安時代/岩手県一戸町)、登呂川遺跡(擦文文化/北海道常呂町)などで出土した焼失住居跡の上部構造を復原した。まず20分の1スケールで模型を製作し、構造的におさまると判断した段階で、復原断面図と復原平面図を作成した。とくに注目されるのは、傾斜面に立地する土屋根住居が、横穴住居から竪穴住居へと展開する過程を読みとれたことである。この復原研究の成果を踏まえ、『竪穴住居の空間と構造』(浅川編)と題する論文集を刊行した。
|