本研究においてはインドにおける人間開発の実態を調査するため所得、教育、保健、女性開発、その他の諸分野におけるインドの人間開発の実態を他の同レベルの所得の国家と比較し、1990年代の経済自由化がインドの社会開発にどのような影響を及ぼしたのかを調査した。その結果、インドにおける教育分野と女性開発分野の相対的な立ち遅れが明らかにされた。さらに教育分野における初等教育の相対的な軽視が指摘された。それに対して保健分野でのインドの実績は、所得の向上と共に、評価されてしかるべきであることも、明らかにされた。この研究結果をもとにして、本研究は今後のインドの政策についての提言を行った。
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