研究課題/領域番号 |
12015206
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
徳田 昌則 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (30006027)
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研究分担者 |
重野 芳人 東北大学, 国際文化研究科, 助教授 (70108570)
中澤 重厚 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70006055)
大谷 博司 東北大学, 学際科学研究センター, 助教授 (70176923)
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キーワード | 産業廃棄物 / 副生物 / ゼロエミッション / インプット / アウトプット / 中間処理業者 / リサイクル / データベース |
研究概要 |
現行の廃棄物(副生物)処理システムは、最終処分として埋立投棄処理を前提としており、排出直後の副生物に対して施される中間処理の主要な目的は減量化にある。中間処理は、汚泥に対する脱水操作のような自己中間処理と業者に委託する委託中間処理があり、後者には、焼却や中和のように減量化のみを目的とする操作と堆肥化のような資源化処理が含まれる。しかし本来のゼロエミッションの目標達成のためには、減量化を目的とする中問処理操作は極力排し、全てに資源化処理を適用すべきであり、本研究はこのような問題意識の下で、現行の中問処理過程とそれを担う中間処理業の実態を宮城県内の産業廃棄物中間処理業者168社(回答129社、無回答39社)にアンケートを送付し、その結果から資源化処理の条件および問題点を明らかにした。 その結果によれば、複合的な処理機能を持っている業者が多く、全体の約88%が中間処理の機能を持っており、約53%が運搬、約12%が埋立処理できる業者である。また中間処理の内容は再資源化に繋がるような処理よりは焼却や破砕が中心である。この中で更なるプロセスで資源化やリサイクルができそうな項目は脱水、乾燥、油水分離、中和、分級、溶融、切断などであるが、このような処理が資源化プロセスに関連しているかは現状では明らかにはならなかった。今後、処理技術、利用先、資源化技術についてより詳細な分析が必要である。結局、中間処理によって確実に資源化できると思われる項目は堆肥化のみであった。 また中間処理業者の産業廃棄物のインプット、アウトプットの調査から適切な中間処理によって産業廃棄物の再資源化率を向上させ得ることが分かった。また産業廃棄物の中間処理をすることにより再資源化やリサイクルを促進させるためのデータベースやネットワークの提案を行った。
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