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2000 年度 実績報告書

抽出法による希土類金属の高効率リサイクルシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 12015231
研究機関九州大学

研究代表者

後藤 雅宏  九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10211921)

研究分担者 上江洲 一也  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40253497)
久保田 冨生子  九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (60294899)
キーワード金属リサイクル / 希土類元素 / ブラウン管 / 溶媒抽出 / カリックスアレーン / ゼロエミッション / 廃家電品 / 蛍光体
研究概要

我が国は、戦後の希土類産業の発展を背景に需要が急速な伸びを示し、世界有数の希土類消費国となっている。しかし、国内では鉱石が産出されないために、原料はすべて輸入に頼っているのが現状である。エネルギー・資源の枯渇あるいは排出物による環境問題が深刻化しつつある現在、使用済みの製品を再資源化することで、資源の有効利用をはかり、全体としての排出物をゼロに近づけることが、今後の重要な課題である。本研究では、溶媒抽出法を用いた高効率の希土類金属分離技術の開発を行い、使用済み製品からの回収再利用を可能にし、希土類産業におけるゼロエミッショシ化を目的として、1.希土類金属を高度に分離する抽出系の開発、2.新しい膜抽出法の開発、3.希土類各元素のマテリアルフローとエミッションの現状の解析を行った.その結果,新しい抽出剤として開発したカリックスアレーン誘導体は,希土類金属と他金属イオン(主に亜鉛イオン)の分離性能を大きく向上させ、しかも高い抽出能力を示すことが明らかとなった。また,実用化で問題視されていた,環境に配慮した有機溶剤(クロル系以外の溶剤)への溶解性向上に対して,逆ミセル法という新しい抽出系を提案した.逆ミセルを使用することによって,カリックスアレーンの溶解性は大きく向上した.さらに、新規抽出剤および膜抽出法を適用することにより、極めて簡略化した抽出分離プロセスが構築できることを明らかにした。これにより、組成の複雑な使用済み製品からの希土類金属の回収が可能になると考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] F.Kubota,M.Goto et al.,: "Extraction of rare carth metals by calix[4]arene solubilized in AOT reversed micellar solution"Sep.Purif.Technol.. (in press). (2001)

  • [文献書誌] M.Goto et al.,: "Calixarene-based phosphoric acid extractant for rare earth metal separation"Solv.Extr.Res.& Devel.Jpn.. (in press). (2001)

  • [文献書誌] 久保田富生子,後藤雅宏 ら: "カリックスアレーンを用いた溶媒抽出による電子材料からの希土類金属の抽出分離"化学工学論文集. 26・4. 506-510 (200)

  • [文献書誌] F.Kubota,M.Goto et al.,: "A Novel Extraction and Separation Method of Rare Earth Metals Utilizing an Oil-Soluble Complexing Agent"Solv.Extr.Res.& Devel.Jpn.. 7. 139-151 (2000)

  • [文献書誌] M.Goto et al.,: "Selective Separation of Pd(II), Rh(III), and Ru(III) Ions from a Mixed Chloride Solution Using Activated Carbon Pellets"Sep.Sci.Technol.. 35・9. 1307-1327 (2000)

  • [文献書誌] F.Kubota and M.Goto et al.,: "Permeation Behavior of Rare Earth Metals with a Calix[4]arene Carboxyl Derivative in a Hollow Fiber Membrane"J.Membrane Science. 165・2. 149-158 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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