研究概要 |
1.電子授受能の高いアズレンのオリゴマー,ひいてはポリマーを合成するために,誘導体間のカップリング反応を検討した結果,ボリルアズレンの合成とそれを用いるカップリング反応に成功した。また簡便なアズレン誘導体合成経路を見い出した。 2.4-ジエチルボリルピリジンが環状六量体を形成することをX線構造解析,蒸気圧浸透圧測定により明らかとした。この六量体はシクロデキストリンと同等の空洞を持ち高い包接能の発現が期待できる。 3.フェニル-2-ピリジニルボリン酸二量体に紫外光を照射すると無色から紫色結晶に変化することが分った。呈色した結晶はESRシグナルを示し,ラジカル種発生が呈色の原因と考えている。また、X線構造解析により無色結晶の構造特性を明らかとした。 4.電子受容性基を持った有機ビスマスを各種合成することができた。 今後電荷移動錯体の合成を検討する。
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