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2000 年度 実績報告書

光合成と脂肪酸合成のコミュニケーション

研究課題

研究課題/領域番号 12025211
研究機関名古屋大学

研究代表者

佐々木 幸子  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (00026519)

キーワード脂肪酸合成 / 酸化・還元 / 光合成 / アセチルCoAカルボキシラーゼ / レドックスカスケード
研究概要

脂肪酸合成の調節を行う酵素、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACCase)、は周囲の条件に応じて活性が調節され、脂肪酸合成量を決定する重要な酵素である。植物では葉緑体に本酵素があり、光により活性化される。本酵素は、カルビンサイクルの酵素と同じ様な仕組みで、光活性化されることを私は報告した(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,94,11096)。これまでの研究で、ACCaseを構成する2種類の複合体(biotin carboxylaseとcarboxyltransferase)のうち、carboxyltransferaseが還元され活性化されることを証明した。また部位特異的にシステインを改変しcarboxyltransferaseのどのシステインが還元されるか決めるために、recombinant carboxyltransferaseを大腸菌で作成した。
carboxyltransferaseを構成する2つポリペプチドcDNAを挿入した発現用プラスミドを作成し、大腸菌で発現させた。得られた酵素は自然界に存在する酵素と同様な性質を示し、還元により活性化されたので、部位特異的にシステインを改変し、どのシステインを改変すると還元による活性化が起こらなくなるか調べた。これらの領域に13こシステインがあるので、各々を改変して、得られた酵素に還元剤を添加しその効果を調べた。還元剤DTTを添加すると、還元され酵素が活性化される。しかし、ターゲットのシステインが改変され存在しないとき、酵素は常時活性型となり、DTTの存否で活性は変化しない。多くの改変酵素のうち、2つだけこのような性質を示す酵素があった。酸化・還元に関与するのはこれら2つのシステインであることをS-S結合形成の有無でも確認した。以上の結果より、本酵素のどのシステインが還元され、酵素が活性化されるか判明した。この事実より、本酵素がレドックス制御されることが分子レベルで証明できた。

研究成果

(3件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] Yukiko SASAKI: "Chboroplast RNA editing required for functional acetyl-CoA carboxylase in plants"J.Biol.Chem.. 276. 3937-3940 (2001)

  • [文献書誌] AKIKO KOZAKI: "Recombinant carboxyltransterase responsive to redox of pea plastidic acetyl-CoA carboxylase"J.Biol.Chem.. 275. 10702-10708 (2000)

  • [文献書誌] AKIKO KOZAKI: "Light-dependent changeo in redox status of the plastidie acetyl-CoA carboxylase and its requlatory component"Biochem.J.. 339. 541-546 (1999)

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公開日: 2002-04-02   更新日: 2016-04-21  

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