研究課題/領域番号 |
12039204
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
大島 稔 小樽商科大学, 言語センター, 教授 (00142787)
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研究分担者 |
中山 俊秀 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (70334448)
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キーワード | 危機言語 / 古アジア諸語 / アリュート語 / アリュートル語 / データベース化 / コーパス化 / 記述研究 / 類型的研究 |
研究概要 |
アリュート語東部方言に関して未整理・未分析資料をコンピュータ入力し語彙集、文例集、テキスト集としてコーパス化する作業を引き続きおこなった。また、音声資料については、経年劣化の恐れのある磁気テープ録音を編集構成し随時MDによるデジタル化作業を継続しておこなった。 第二次大戦中に故服部健教授の残したアリュート語アッツ方言資料のコンピュータ入力作業がほぼ終了し、語彙集、文例集としてコーパス化するための編集作業を開始した。 さらにカムチャツカ・コマンドルスキー諸島のアリュート語(ベーリング島)に関する現地調査を8月〜9月にかけて実施したが、悪天候のためベーリング島に至ることはできなかったが、ペトロパブロフスク在住の情報提供者と語彙調査をおこなった。 チュクチ・カムチャツカ語族のアリュートル語に関しては、研究協力者の永山ゆかり(北海道大学大学院)が、東海岸のティムラート、イルプィルスキー、ヴィィヴェンカ、西海岸のパラナにおいて、文法調査を中心とした聞き取り調査を実施した。 既存資料に加えて現地聞き取り調査で得た資料がかなり蓄積された本年10月の時点で、中山俊秀(東京外国語大学助教授)を新たに共同研究者として迎えた。これは、プロジェクト最終年の平成14年に向けて、北米北西海岸地域のヌートカ語の研究を通して得られた総合的記述、およびコンピュータ処理・加工のノウハウを活用し、古アジア諸語の現地調査資料をデジタル化、加工、総合的コーパス化する際の支援と、古アジア諸語の言語構造、言語遺産の性格、特殊性を明確化させるための比較対照研究のためである。
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