研究概要 |
本年度の研究実績は次の2つである。 (1)TeX用音声記号フォントシステムであるTIPAの大幅な改定を行い、Version1.1としてインターネット上で公開した。また、これとともに、TIPAフォントを技術的に解説した文書TIPA Typafaces(PDFファイル)を作成し、これもインターネット上で公開した。 (2)テキストを画像ファイルとともにインターネット上で検索するためのシステムの開発を継続した。 (1)については、次の3点が今回大幅に改訂された点である。 ・音声記号の種類を大幅に増やし、Phonetic Symbol Guide (Second edition,1986,G.Pullum and W.Ladusaw, Chicago University Press)に見られる記号をほぼ網羅した。これによって、IPAの公式の記号だけでなく、その他の特殊な記号なども扱えるようになった。 ・フォントの形式として、PostScriptType1形式のものを新たに作成した。これによって、TIPAフォントを含む高品質のPDFファイルが容易に作成できるようになった。 ・上記の改訂に合わせて、マニュアルを更新した。 (2)については、現在も開発を継続中であり、来年度に完成する見込みである。今年度は昨年に引き続き、中期朝鮮語を例として、テキストと画像をリンクさせた形で、インターネット上でKWIC索引などの検索できるシステム構築のため、画像の撮影と、テキストの作成を行ない、また、ソフトウェアの開発を行なった。
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