研究概要 |
本年度は,昨年度までの研究を発展させるとともに,3年間の研究期間の研究成果を国内外の研究集会で報告したり,出版物として発表することに重点がおかれ,研究協力者も積極的に参画した。 2002年5月下旬,本研究班を代表して,研究協力者の千葉庄寿が,スペインで開かれた国際研究集会「フィールド言語学に置けるリソースとツールに関する国際ワークショップ」に参加し,同研究集会における唯一の日本人発表者として,言語データをXMLとUnicodeによってコンピュータ処理するための統合環境に関する研究発表を行った。 2002年7月下旬〜9月下旬,松村がフィンランドとエストニアに出張し,ウラル系言語の言語資料の収集を行うとともに,フィンランドの言語コーパスセンターのコーパスを利用する機会を与えられ,また,フィンランド国内にある音声言語リソースの統一的なマークアップ方法を研究するプロジェクト集会に参加した。 2002年11月初旬,仙台で開かれた日本言語学会で,松村は研究脇力者の小野智香子と「フィールド言語学者のニーズに合った多言語処理ツールの試み」という研究発表を行い,Unicodeに対応した文字入力方法と,チュクチ・カムチャツカ諸語の基本語彙を使った多言語対応辞書ツールのデモを行った。開発されたフォントとツールは無料で公開されている。
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