研究課題/領域番号 |
12039225
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渋谷 勝己 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (90206152)
|
研究分担者 |
由井 紀久子 京都外国語大学, 外国語学部, 助教授 (20252554)
宮島 達夫 京都橘女子大学, 文学部, 教授 (30099915)
土岐 哲 大阪大学, 文学研究科, 教授 (10138662)
|
キーワード | 第二言語維持 / パラオ共和国 / 台湾 / 海外の日本語 / 危機言語 / 中間言語 |
研究概要 |
昨年同様、南洋班(渋谷・由井)、台湾班(土岐・宮島)の2班に分かれ、それぞ調査を行った。具体的な調査・分析の内容は以下の通り。南洋班:1〜4、台湾班:5〜7。 1.パラオ共和国において老年層の日本語話者にインタビューを行い、MDで録音、文字化した。 2.記述書に付すテキストとして、日本語によるパラオの昔話を収集し、文字化した。 3.渋谷は、文字化した談話データの一部を分析し、当該地域に残る日本語の可能表現面での特徴を、話者間の違い、同じミクロネシア地域のヤップに残る日本語との異同などにも留意しながら、報告書にまとめた。主に、形態面での簡略化の諸相を明らかにしている。 4.国立国会図書館等において、戦前・戦中期のパラオ・ミクロネシアの日本語教育・日本語生活の実態を示す資料を収集した。 5.台湾東部地域および台北近郊地域において本調査を実施し、老年層日本語話者の談話を大量にDATで録音・文字化した。 6.録音・文字化したデータについて、土岐が台湾日本語の音声面を、また研究協力者の簡月真が人称代名詞(自称詞.対称詞)・可能表現・丁寧形式などに見られるスタイルの切換えの実態を分析し、報告書にまとめた。 7.研究協力者真田信治と簡月真は、協力して台湾の言語事情を展望し、それにかかわる論文(黄宣範『語言・社会與族群意識-台湾語言社会学的研究-』第4章第2節)を訳出して報告した(「台湾における『国語』普及計画」)。
|