1)オーストラリア先住民諸集団の言語維持状況・社会言語学的環境について、資料調査と実地調査により情報収集・整理した。昨年度構築した簡易データベースに本年度調査で得られた情報を追加入力した(MacOS X上でFileMaker Pro-6.OJv3を使用;ファイル容量1.2MB、レコード件数634件、レコード毎の分析フィールド項目43)。昨年度より容量・レコード件数が減ったのは、重複情報の統合とフォント指定の変更による。 2)西オーストラリア州北西海岸のピルバラ先住民族言語センター(Wangka Maya)と同州内陸部のカリジニ文化センターと個別に接触し、地域の言語状況およびセンターの活動内容の説明をうけた(8月26日〜9月2日の現地調査)。 3)9月3日から6日まで西オーストラリア州ジェラルトンで開催された先住権原年次会議(NTC2002)に出席し、各州から参加した先住民組織関係者(土地評議会スタッフ、人類学者、言語学者など)から個別に事例聴取した。 4)北部準州ヨルグ語(Yolngumatha)の環境語彙を記録・整理し、「Yolngumatha ethnographic lexicon : with particular reference to toponyms associated with creation stories and related cultural and environmental terms』として刊行した。
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