研究課題/領域番号 |
12039236
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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研究機関 | 沖縄県立芸術大学 |
研究代表者 |
加治工 真市 沖縄県立芸術大学, 美術工芸学部, 教授 (10106586)
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研究分担者 |
久万田 晋 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 助教授 (30215024)
波照間 永吉 沖縄県立芸術大学, 附属研究所, 教授 (30189576)
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キーワード | 琉球方言 / 八重山方言 / 基礎語彙 / 分類語彙 / 歌謡 / 口承文芸 / 民俗語彙 / 芸能 |
研究概要 |
平成12年度は研究計画に基づき、以下のとおり調査・研究を実施した。 加治工真市は、竹富島方言・小浜島方言・西表島古見方言・与那国島方言の調査研究を実施した。竹富島方言については過去の研究実績の上に立ちながら、竹富島方言の分類語彙のうち「衣」に関する語彙をまとめ『琉球の方言』25号(法政大学沖縄文化研究所)に発表した。また、西表島古見方言については、その基礎語彙の調査の結果を「古見方言の基礎語彙」として『沖縄芸術の科学』13号(沖縄県立芸術大学附属研究所紀要)に発表した。さらに、調査補助員を使って、40年来の調査で得られた録音テープ資料をデジタル資料化する作業も進め、一定の成果を挙げた。 波照間永吉は、主に八重山歌謡の音声資料の収集とその歌詞解釈研究、狂言(伝承文芸)およびその他の芸能にみられる文芸資料の収集に従事した。また、秘祭とされる西表島古見の豊年祭でうたわれる歌謡の"生態"を明らかにするための調査の他、小浜島のアヨー、ジラマなどの古謡の演唱資料の収集にあたった。これらの成果は別紙記載のとおり、「八重山歌謡解説」「西表島古見の豊年祭の歌謡の"場"」という形にまとめられた。このような現地調査とは別に、喜舎場永『八重山古謡』(上下)『八重山民謡誌』などの既存資料中の語注を整理し、索引化する作業も行った。この作業を基に、次年度では重要歌謡語彙およびその他民俗語彙の音声資料の作成を行う予定である。 久万田晋は八重山地方の芸能に関する影像・音声資料の収集にあたった。既存資料の収集の他、現地で実施されている芸能記録の作成に従事した。なお、この領域については波照間永吉も資料の作成・収集を行っている。この他、調査補助員による与那国方言・小浜方言の調査、石垣島の方言民話の採録なども行っている。
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