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2000 年度 実績報告書

ab initio法と融合したポテンシャル面自動生成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12042232
研究機関静岡大学

研究代表者

石田 俊正  静岡大学, 工学部, 助教授 (50212890)

研究分担者 片桐 秀樹  産業技術研究所, 電子技術総合研究所, 主任研究員
キーワードポテンシャル面 / ab initio法 / 分子動力学 / H_2O / H_3O / 局所内挿法
研究概要

計算機の進展に伴い、αb initio動力学が近年行われるようになってきているが、計算量を減らすため、高精度の計算手法は利用できないのが現状であることを考えると、ポテンシャル面を簡便にαb initio計算の結果から構成する方法が望まれる。CollinsらはShepard内挿法とトラジェクトリ計算を組み合わせたポテンシャル面の逐次改善法を用い、ポテンシャル面を決定する応用を行ってきた。しかしながら、この手法では、ポテンシャル面の二次微分を用いなければならないため、最新の量子化学的手法と組み合わせて用いることが困難である。そこでわれわれは、エネルギーに関する座標微分を全く使わない方法として、内挿移動最小二乗法(interpolant moving least squares,IMLS)法とShepard内挿法を併用した方法(IMLS/Shepard法)を開発し、O+H_2系、OH+H_2系に応用した。O+H_2系では、IMLS/Shepard法、Shepard法のいずれも反応断面積をサンプル点が増えるにつれ、再現していく傾向があったが、サンプル点が同数のときにrms誤差を比べると、IMLS/Shepard法はShepard法より小さかった。とくに、あるエネルギー以下の時にサンプルを行う方法の誤差が小さい。Shepard法では、ポテンシャル面の2次微分までを要するのに対し、IMLS/Shepard法では、ポテンシャル面の微分を全く必要としないことを考えると驚くべきことである。OH+H_2系でも、IMLS/Shepard法の結果がShepard法の結果より誤差がはるかに小さく、実用的な誤差の値(3kcal/mol程度)を示した。さらなる精度の改善、自動化法の確立が課題であるが、最新の量子化学的手法と局所内挿法の結合による、ポテンシャル面の自動生成の可能性が4原子系以上の多体系に開けたと考えている。ab intio法については、来年度における融合を目指してEOM法に基づく方法を開発中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] J.Aihara and T.Ishida: "Kinetic Stability of Azaborafullerene C_<58>BN as Predicted by the Bond Resonance Energy Model"Bull.Chem.Soc.Jpn.. 73(8). 1791-1795 (2000)

  • [文献書誌] N.Kosugi and T.Ishida: "Molecular Field and Spin-Orbit Splittings in the 2p ionization of second-row elements.A Breit-Pauli approximation applied to OCS, SO_2, and PF_3"Chem.Phys.Lett.. 329(1-2). 138-144 (2000)

  • [文献書誌] Y.Tsuchiya,T.Ishida,H.Katagiri: "A full configuration interaction calculation based on Slater determinants.Application to AIH spectroscopic constants"JCPE Journal. 12(4). 301-308 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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