本研究においては次のプロジェクトについて研究を行った。 Ziegler-Natta型の触媒反応における配位子の影響。 均一型の触媒反応における遷移金属と配位子の関係を分子軌道法を用いて調べた。配位子として、Siで架橋された2つの配位子をC_5H_4及びMHについて、3つの組み合わせをモデルにして遷移金属と配位子の関係の違いを調べた。(C_5H_4)_2からC_5H_4をNHに置き換えた場合錯体生成のエネルギー及び遷移状態でのエネルギー障壁は反応物からみれば安定になっていく。これはNHに置き換えることにより金属原子の空軌道がアルケンの挿入方向に大きく張り出すためである。一方、錯体からの遷移状態でのエネルギー障壁を見た場合、C_5H_4とNHの組み合わせの場合が最もエネルギー障壁が小さいことが明らかになった。
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