セオブロキシドはリポキシゲナーゼ活性を高め、このことにより塊茎形成物質と花芽形成物質を生成し、その結果バレイショ塊茎とアサガオ花芽形成を非誘導条件である長日で誘導することを明らかにした。植物の花芽形成と塊茎形成は日長条件、温度等の環境要因によって大きく影響を受けることから光と温度について研究を行った。 アサガオのリポキシゲナーゼ活性と光との関係について調べた。明期から暗期に変化後0、15、30、60分後のリポキシゲナーゼ活性は30分まで上昇し、その後減少した。しかし、暗期から明期への変化ではリポキシゲナーゼ活性の大きな変化は認められなかった。アサガオの花芽形成とバレイショの塊茎形成に対する温度の影響について調べた。アサガオの花芽形成は25°と30℃で誘導され、リポキシゲナーゼ活性はこの両温度で高かった。35℃では花芽は形成されず、リポキシゲナーゼ活性は低かった。バレイショを15、20、25、30℃で生育させた。塊茎形成は20℃で最高であり、リポキシゲナーゼ活性は15℃で最高であった。これらの結果から、セオブロキシドと同様、光と温度はリポキシゲナーゼに影響を与えこのことにより花芽形成と塊茎形成は光と温度の環境要因によって制御される可能性を示した。
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