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2001 年度 実績報告書

ニュートリノ振動に関わる素粒子現象と標準模型を超える物理

研究課題

研究課題/領域番号 12047201
研究機関東北大学

研究代表者

山口 昌弘  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10222366)

研究分担者 久野 純治  高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (60300670)
山田 洋一  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00281965)
諸井 健夫  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60322997)
キーワードニュートリノ / 超対称性 / 超対称標準理論 / フレーバーの物理 / CPの破れ
研究概要

ニュートリノ振動は、標準模型を超える高エネルギーでのより基本的な理論の存在を示唆する。今年度は、そのような標準模型を超える試みの中でも主に超対称理論について多方面から研究を進めた。以下、今年度の研究のうち特筆すべきことを列挙する。諸井と山口は、小嶺と共に、ブルックヘブン研究所のE821実験で得られた異常磁気能率の精密測定が超対称理論に対して与える制限の研究を行った。また、久野は、戸部と共に、こうした制限がさらにレプトンフレーバーの破れの測定にどのような影響を与えるか調べ、ニュートリノ振動がシーソー機構で説明される時には、将来の実験で超対称粒子からの寄与によるプトンフレーバーの破れが観測され得ることを示した。また、諸井は、赤間らとともに、シーソー機構が超対称大統一理論で実現している時に、それに固有なCPの破れの効果が、K中間子におけるCPの破れの機構に影響を与えることを詳細な計算により示した。山田は、超対称粒子が関わる様々な過程の輻射補正について、ゲ-ジ固定の仕方に対する依存性を詳細に調べた。この研究は、超対称粒子の性質を将来の実験で研究するに当たって重要である。また、諸井と山口は、阿部と共に、超対称の破れの伝幡機構のうち、自動的に超対称粒子の寄与からなるFCNC過程を抑制でき有望なものと目されているアノマリーメディエーションについて、研究を進め、理論にPeccei-Quinn対称性を持たせることにより、現実的な超対称粒子の質量スペクトルを与えた。これらの成果は、論文またはプレプリントとして公表されている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Abe, T.Moroi, M.Yamaguchi: "Anomaly Mediated Supersymmetry Breaking with Axion"J.High Energy Physics. 0201. 010 (2002)

  • [文献書誌] N.Akama, Y.Kiyo, S.Komine, T.Moroi: "CP Violation in Kaon System in Supersymmetric SU(5) Model with Seesaw Induced Neutrino Masses"Physical Review D. 64. 095012 (2001)

  • [文献書誌] S.Komine T.Moroi, M.Yamaguchi: "Recent Result from E821 Experiment on Mu on g-2 and Unconstrained Minimal Supersymmetric Standard Model"Physics Letter B. 506. 93-98 (2001)

  • [文献書誌] J.R.Ellis, H.Hisano, S.Lola, M.Raidal: "CP violation in the minimal supersymmetric seesaw model"Nuclear Physics B. 621. 208-234 (2002)

  • [文献書誌] J.Hisano, K.Tobe: "Neutrino masses, muon g-2, and lepton flavor violation in supersymmetric seesaw model"Physics Letters B. 510. 197-204 (2001)

  • [文献書誌] H.Ebel, M.Kincel, W.Magerotto, Y.Yamada: "One loop corrections to the chargino and neutralino mass matrices in the on-shell scheme"Physical Review D. 64. 115013 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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