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2002 年度 実績報告書

BESS測定器による宇宙線μ粒子絶対流束高度変化の精密測定

研究課題

研究課題/領域番号 12047206
研究機関東京大学

研究代表者

佐貫 智行  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70323491)

研究分担者 笠原 克昌  芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (00013425)
キーワード大気μ粒子 / 大気ニュートリノ / BESS / 超伝導スペクトロメータ / 宇宙線 / 相互作用モデル / モンテカルロ計算 / ニュートリノ振動
研究概要

超伝導スペクトロメータ(BESS)を用いて観測した宇宙線のデータを解析し、残留大気圧にして740g/cm^2(山頂高度)に於ける大気μ粒子、および、5〜20g/cm^2(気球高度)に於ける大気μ粒子・陽子・ヘリウムのスペクトルを精密に求めた。また、大気μ粒子・大気ニュートリノのモンテカルロ計算に最適化したクラスタ計算機を導入し、ハードとソフトの調整を進め、運用を開始した。計算コードの最適化も進み、観測データとの詳細な比較が出来るようになりつつある。
山頂高度の測定結果は、過去に得られた地表に於ける観測の結果と合わせて、モンテカルロ計算の結果と比較を進めている。その結果、大気深度の深い場所で測定した結果を計算によって再現するためには、大気密度の高度分布(大気構造)を詳細に考慮する必要のあることが分かった。
気球高度の観測結果からは、大気μ粒子の流束が高度に応じて変化していく様子を克明に捉えることができた。他の実験で得られた同種のデータと比較して、本研究で得たデータは、統計誤差が小さく、また、系統誤差も小さく押さえ込むことに成功した。気球高度で得たデータは、地表や山頂高度に比べて大気構造の影響を受けずに済むため、宇宙線が大気中の原子核に衝突して引き起こす相互作用モデルの詳細な研究に役立つことが分かった。モンテカルロ計算に組み込む相互作用モデルとして幾つかのモデルを用い、計算結果とBESS実験で得たデータを比較した。その結果、dpmjet3モデルがデータを比較的良く再現することが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Sanuki et al.: "Measurement of atmospheric muon spectra at mountain altitude"Physics Letters B. 541. 234 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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