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2002 年度 実績報告書

太陽ニュートリノ振動の精密研究

研究課題

研究課題/領域番号 12047207
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 洋一郎  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (70144425)

研究分担者 小汐 由介  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (80292960)
竹内 康雄  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (60272522)
中畑 雅行  東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (70192672)
宮野 和政  新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10011529)
西嶋 恭司  東海大学, 理学部, 助教授 (40202238)
キーワードニュートリノ / 太陽ニュートリノ / スーパーカミオカンデ / ニュートリノ振動
研究概要

2001年6月、それまでに得られた、スーパーカミオカンデの太陽ニュートリノ強度の測定結果と、カナダのSNO実験の結果を合わせて、太陽ニュートリノが振動している確実な証拠を得た。さらに、現在までに行われたすべての、太陽ニュートリノ実験により振動の解としてMSWの大混合角度解が強く示唆した。この結果は、原子炉からのニュートリノを捕まえる振動実験KamLANDにより2002年12月に確認された。
本計画の2つの目標のうち8B太陽ニュートリノの観測に関する部分は本来の目的を達しつつある。観測可能なエネルギー閾値をできる限り下げることである。これはスペクトルの歪みの観測感度をあげること、そして、時間変化を精度良く測ることにより、解の識別ができ、MSWの大角度解であることをはっきりさせた。今後は、2%であるといわれている昼夜の強度さをスーパーカミオカンデにより検証することが、精度の良い解を決定してゆくとともに、大切なテーマである。
さて、この重要な結果を最終決着するには太陽ニュートリノの90%以上を占めるpp-7Be-ニュートリノでニュートリノ振動が確認され、パラメータが精密決定されることが必要である。本研究の第二の目標は、pp-7Be-ニュートリノ観測の測定器の開発を行いその実現可能性を示してゆくことである。これまでの研究にもとづき、液体キセノン検出器の開発を行っている。10トンのキセノンを用いることで1日15事象のpp-7Be-ニュートリノガ観測できる。現在まで、3kgのテストチェンバーを製作し、測定器の基本的パラメータの測定をおこなった。現在、100kgのプロトタイプを製作し、その冷却試験まで終了している。この100kgチェンバーにより、外入りバックグラウンドの、自己遮蔽能力を実証する。また、別途、キセノン純化装置を製作し、そのテストを行なう。これらにより、低エネルギー太陽ニュートリノの検出装置としての可能性を示す予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Super-Kamiokande Collaboration: "Determination of Solar Neutrino Oscillation Parameters using 1496days of Super-Kamiokande I Data"Physics Letters B. 539. 179 (2002)

  • [文献書誌] Super-Kamiokande Collaboration: "Constraints on Neutrino Oscillations using 1259 Days of Super-Kamiokande Solar Neutrino Data"Physical Review Letters. 86. 5656 (2001)

  • [文献書誌] Super-Kamiokande Collaboration: "Solar B-8 and Hep Neutrino measurements from 1258 Days of Super-Kamiokande Data"Physical Review Letters. 86. 5651 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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