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2002 年度 実績報告書

ニュートリノの質量の起源

研究課題

研究課題/領域番号 12047225
研究機関愛知大学

研究代表者

坂東 昌子  愛知大学, 法学部, 教授 (20025365)

キーワードニュートリノ振動 / 統一ゲージ理論 / ニュートリノ質量 / 世代構造 / ヒッグス粒子 / 超対称性 / 質量行列 / クォーク
研究概要

(1)統一理論の抱える問題のほとんどは、ヒッグス粒子の問題と関連している。特にゲージ対称性の破れのスケールを決めるヒッグス粒子の真空期待値を導出する基本的な原理はわかっていなかた。さらに、大きな問題としてtriplet-doubletの分離問題がある。これらを自然に説明する模型として、今年度は、この基本的な問題にアノマラスU(1)が重要な役割を果たすことを指摘した(前川氏との共同研究)。また、triplet-doubletの分離問題に対して対称性の破れに伴う南部ゴールドストン粒子をヒッグス粒子と同定出来る可能性を示した。ヒッグスセクターの解明の足がかりができた。
(2)今年度はKamLANDのデータによって、スーパーカミオカの実験、K2Kに加えて、太陽ニュートリノの大混合角解を決定的にした。こうして大気ニュートリノに加えて、bi-large mixingを如何に自然に説明するかが、統一理論の立場から重要な課題となった。これに関して理論的立場を整理し、up-roadとdown-roadの2つのオプションがあることを明確にした。そして、ミニ研究会で討論の機会を持ったお茶の水女性大学の小原みどり氏との共同研究を始めることができた。この成果は2003年1月の谷村班を中心とした新潟研究会で発表した。
(3)特定研究「ニュートリノ」の九後班・谷本班と協力して、ミニ研究会を3回と、恒例のSIを推進することができた。Summer Instituteでは、ニュートリノの実験家として梶田氏を招いて議論することができた。また10月にはLittle Higgsの研究で業績のあるElizabeth Simmons氏(坂東班でサポート)を招聘して、陽子崩壊を中心にした研究会を行った(10月)、つづいてSUSY breaking機構や超コンフォーマル理論で活発な研究者Ann Nelson氏を招いて、ミニ研究会を開いた。また、1月には新潟でレプトジェネシスを中心に小原氏の発表も加えた研究会に参加、2月N00N研究会で講演をした。実り多い研究の場を提供でき、国内国際的交流を進めながら仕事を遂行できた。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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