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2003 年度 実績報告書

ニュートリノの質量の起源

研究課題

研究課題/領域番号 12047225
研究機関愛知大学

研究代表者

坂東 昌子  愛知大学, 法学部, 教授 (20025365)

キーワードニュートリノ質量 / seesaw機構 / bi-large mixing / anomalous U81) / family twisting / grand unification / CP phase / leptgenesis
研究概要

(1)今年度はKamLANDのデータ、ならびにスーパーカミオカンデのより詳細なデータにより、大気ニュートリノからの質量差がより詳細になり、さらに、太陽ニュートリノが大混合角ではあるが最大ではないことなど、より詳細なニュートリノの情報が決定された。これにより統一理論の立場からは、ニュートリノのbi-large mixingと質量差を自然に説明できる模型の条件が狭められた。との状況を鑑みて理論的立場を整理し、up-roadとdown-roadの2つのオプションの可能性を明確にした。
(2)up-roadとは、up-quarkの情報を用いてニュートリノディラック質量を統一理論から決定し、ニュートリノサイドがbi-largemixingの原因とできる模型である。ここれは一見不可能に見えるが、もし、ゼロ構造を持つ質量行列を用いれば、seesaw機構を通じて出せる可能性があることが分かった。この研究計画での取り組みを通じてそして、ミニ研究会で討論の機会を持ったお茶の水女性大学の小原みどり氏との共同研究によるものである。これを発展させると、ほぼすべてのパラメターが決まってしまうので、レプトジェネシスも予言できる。そこで、新潟大学の谷本氏・金子氏とも共同研究を組みCP位相まで含んだ分析を行い、ほぼ有望な結果を得た。すでに、いくつかの発表論文を出したが、現在、全面的な分析を論文としてまとめている段階である。
(3)down-roadオプションについては、九後氏との、アノマラスU(1)を世代量子数とする分析をさらに進めた。そしてこの場合にはニュートリノの質量行列は、ほぼ一意的に決定できること、そしてSU(5)を越える自然な統一理論では「ファミリィtwisting」構造が必要なことを明らかにした。
特定研究「ニュートリノ」の九後班・谷本班と協力して、ミニ研究会を行い数回行った。また、恒例のSummer Institute(SI)を推進することができた。SIでは、ニュートリノの現象分析で有名なValle氏、模型構築ではShaffi氏などを招き、有意義な議論をすることが出来た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Masako Bando, Satoru Kaneko, Midori Obara, Morimitu Tanimoto: "CAN SYMMETRIC TEXTURE REPRODUCE NEUTRINO BILARGE MIXING?"Physics. Letters. B580. 229-235 (2004)

  • [文献書誌] Masako Bando, Midori Obara: "NEUTRINO BILARGE MIXINGS AND FAMILY."Talk at 4th Workshop on Neutrino Oscillations and their Origin. (2003)

  • [文献書誌] Masako Bando, Midori Obara: "MEUTRINO MASS MATRIX PREDICTED FROM SYMMETRIC TEXTURE"Progress of Theoretical Physics. 109. 995-1015 (2003)

  • [文献書誌] Masako Bando Taichiro Kugo: "HIGGS DOUBLETS AS PSEUDONAMBU-GOLDSTONE BOSONS IN SUPERSYMMETRIC E(6) UNIFICATION."Progress of Theoretical Physics. 109. 87-101 (2003)

  • [文献書誌] 坂東昌子, 佐藤丈: "ニュートリノの偏見を破った科学者達"パリティ(丸善). 臨時増刊号. (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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