研究分担者 |
大坪 久夫 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30029491)
上村 正康 九州大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10037210)
梶野 敏貴 国立天文台, 理論天文学研究系, 助教授 (20169444)
山田 章一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80251403)
戸谷 友則 国立天文台, 理論天文学研究系, 助手 (90321588)
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研究概要 |
太陽内部の陽子・陽子連鎖反応から発生するボロン・ニュートリノ放射率は、3He(4He,g)7Be(p,g)8B連鎖反応率に大きく左右される。核力の荷電独立性と荷電対称性を利用して鏡映核と鏡映反応を系統的に研究し、5%の精度で天体核的S-factorの決定を行った。7Be(p,g)8B反応率に関して、国内外のRIB実験施設において(d,n)反応断面積を測定し、ANC法(Asymptotic Normalization Constant Method)によって7Be(p,g)8B反応の天体核的S-factorを試みた。現時点で理論精度15ビッグバン初期宇宙、超新星や新星などの爆発現象に伴うニュートリノと物質との相互作用、および、宇宙・天体現象でニュートリノが果たす役割について研究した。ビッグバン宇宙膨張は、宇宙ニュートリノのレプトン数の非対称性と弱い相互作用が凍結する温度に大きく左右される。レプトン非対称宇宙での元素合成を詳細に研究することによって、軽元素の天体観測からの制限と宇宙背景放射ゆらぎのパワースペクトルが矛盾なく説明できる宇宙モデルが可能であることを示した。重力崩壊型超新星における、ニュートリノ輸送およびメカニズムへのニュートリノ振動の影響を定量的に調べ、従来の計算スキームへニュートリノ振動を取り入れる数学的枠組みを定式化した。ニュートリノの詳細なスペクトルや流体との非熱平衡的相互作用を正しく取り込むため、相対論的ボルツマン方程式が採用された。断熱近似の成立条件や一般相対論的補正の影響を明らかにした。爆発的放射性重元素合成(r過程元素合成)に対するニュートリノ過程の影響と振動効果を詳細に調べた。
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