研究課題/領域番号 |
12052217
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
川崎 努 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (90283936)
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研究分担者 |
進士 秀明 生命工学工業技術研究所, 分子生物部, 室長(研究職)
平塚 和之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (30202279)
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キーワード | 耐病性 / 植物 / シグナル伝達 / 転写因子 / NADPH オキシダーゼ / エリシター |
研究概要 |
いもち病菌に対して抵抗性を獲得したイネ細胞死変異体は、NADPHオキシダーゼの活性化に重要なリン酸化を介したシグナル伝達系に変異をもつことが明らかになった。そこで、変異に関係したリン酸化因子を同定するため、野生型と変異体から調製したリン酸化タンパクの2次元電気泳動を行い、比較を行った。その結果、野生型と変異体でリン酸化レベルが異なる4つのタンパク質を同定した。そのうち、1つについてアミノ酸配列を決定し、cDNAの単離を行った。 病害応答遺伝子発現をモニターするためのレポーター遺伝子系の開発を進め、Dual Luciferase Assay法による高感度な一過性遺伝子発現測定法の開発と特徴付けを行った。また、タバコPRlaプロモーターがシロイヌナズナで機能し、各種SAR誘導剤処理により発現誘導されることを見出した。今後、これらの系を用いて病害応答遺伝子発現に関する各種の解析を行う予定である。 タバコのクラスIキチナーゼのエリシター応答性シスエレメントのDNA配列を明らかにするため、配列中に変異を導入したDNAを合成してCaMVの35S最小プロモーターと接続した融合レポーター遺伝子を作成して、培養細胞に導入し形質転換細胞を得て、エリシター応答性のレポーター遺伝子の発現を解析した。エリシター応答に必要な発現制御領域に含まれるTGAC配列に変異を導入すると、レポーター遺伝子のエリシター応答性が見られなくなることから、TGAC配列がエリシター応答性の転写制御に必要であることを明らかにした。エリシター応答性のシスエレメントに含まれるTGAC配列と結合する転写制御因子のcDNAを単離して、その構造を解析した。
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