研究課題/領域番号 |
12053234
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
野田 亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (30146708)
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研究分担者 |
近藤 科江 京都大学, 医学研究科, 助手 (40314182)
北山 仁志 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30231286)
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キーワード | エンハンサートラップ / TGF-beta / チオレドキシン / ニューロトロフィン / NGFI-A / PC12 / セプチン |
研究概要 |
本研究では、神経突起伸長に関与する可能性のある遺伝子の探索と解析とを目的としている。本年度は、神経分化に従って発現してくる遺伝子を探索するための新たな基盤技術の確立と、既に得られている幾つかの遺伝子の解析を進めた。1)スプライス・アクセプター下流に3者融合マーカーGBT(beta-gal/blasticidin-S deaminase/HSV-tk)をつないだものを挿入したレトロウイルス・ベクターをヒト肺がん由来細胞株(A549)に感染させ、TGF-beta存在下でのみ高く発現する遺伝子の探索を行った。その結果、6個の新規遺伝子を含む15個の遺伝子が検出され、その内の一つTMXが、小胞体に局在する膜貫通型チオレドキシン様分子をコードする事を見出した。2)ニューロトロフィン刺激やLTP刺激によって神経細胞内に発現誘導される事が知られているNGFI-A(別名zif268、egr-1など)が、PC12細胞におけるNGFによる突起伸長を阻害する効果を持つ事を見出した。3)脳内で豊富に発現されている新規細胞骨格タンパク質セプチン・ファミリーの4つのメンバー(CDCrel-1、septin6、CDC10、H5)の脳内での分布を免疫組織化学的に調べ、これらが、互いに異なる分布を示す事を見出した。これは、酵母の4種のセプチン・タンパク質が共に分裂溝に局在し細胞質分裂に関与する事を考えると意外な結果である
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