研究課題/領域番号 |
12053268
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
山森 哲雄 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (80260206)
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研究分担者 |
渡我部 昭哉 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (40290910)
小峰 由里子 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (90280586)
木津川 尚史 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (10311193)
矢野 良治 理化学研究所, 脳総合科学研究所, チームリーダー (30210313)
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キーワード | LTD / 遺伝子 / c-Fos / 大脳皮質 / 領野 |
研究概要 |
1、代謝型グルタミン酸受容体依存性の小脳プルキンエ細胞のslowEPSPに数分以内の早い蛋白合成が必要であることを明らかにした(伊藤正男博士との共同研究)。 2、小脳LTDが1982年に伊藤正男らによって娠告されたのは、in vivoにおいてであったが、その後スライスや培養細胞下でLTDを誘導することが可能になり、分子細胞レベルでの研究には、これらの系が極めて有利であることから、またその条件が微妙であることからin vivoでのLTD誘導はその間長らく試みてこなかった。本研究では、Batini博士、Kado博士との共同研究により2〜5時間という比較的長時間に亘るLTDをin vivoで記録した(投稿中)。 3、京大文学部櫻井芳雄教授との共同研究で、ラットに於ける視聴覚弁別課題遂行下での脳内に於けるc-fos遺伝子の発現を調べ、聴覚学習下で有意にc-Fos発現が増大することを観察した。又、マウス歩行の足場となるペグのパターンを変化させた時のみに、被殻背側部にc-Fosの発現が誘導されることを明らかにした(投稿準備中)。 4、大脳皮質は、霊長類において取り分けて顕著に発達しており、ヒトを含む高次脳機能に重要な役割を果たすことが知られている。大脳皮質は、領野と呼ばれる解剖学的、機能的領域に分割されるが、領野に特異的に発現する遺伝子は、これまで知られていなかった。我々は、Differential Display法を用いて、視覚野特異的に発現する遺伝子occ1と運動野特異的に発現する遺伝子gdf7を同定した。少なくともocc1は領野特異的に発現する遺伝子の最初の報告である。
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