研究概要 |
平成12年7月に本特定領域研究採択の内定通知を受けて以来,総活班のメンバーを中心に数回にわたり本特定研究の進め方等に関して議論を行った。また,具体的に以下の活動を行った。 1.本特定領域研究の発足と次年度からの公募研究の募集を広く全国に周知させるため,本特定領域研究の趣旨を記したポスターを作成しそれを全国の大学や研究所等へ配布した。さらに,インターネット上にホームページを開設するとともに,計画研究予定者に周辺研究者へ本特定領域研究を周知させることを依頼した。予想をはるかに超える385件の応募があった。 2.次年度から開始する計画研究および公募研究に関し,各班の研究の基本方針,計画研究と公募研究の関係に関する考え方,および各班間あるいは班員間の連携のあり方等に関し,総括班メンバーや主たる計画班員等と討論会や国際学会の機会を捉えて議論を行った。 3.次年度以降の計画研究開始をふまえ,総活班の各メンバーがそれぞれの研究課題に関し予備的な研究を開始した。 奈良坂は第一班の研究課題である「多元素環状化合物の新合成法の開発」に関し,オキシム類を用いる含窒素環状化合物の合成法をいくつか開発した。触媒反応を含む,革新的な手法を見いだすことができた。 橋本は第二班の研究課題である「多元素環状化合物の合成戦略」に関し,ロジウム(II)錯体触媒/カルボニルイリド複合体を新規反応性分子ユニットとする連続型多元素環状骨格構築法を開発した。 村上は第三班の研究課題である「反応性多元素環状化合物の化学」に関し,βラクタム誘導体の遷移金属への酸化的付加によって金属を含む5員環状の反応性中間体を発生させることに成功した。 岩澤は第三班の研究課題である「反応性多元素環状化合物の化学」に関し,新規多元素環状錯体であるペンタカルボニルタングステン(O)ベンゾピラニリデン錯体の簡便な合成法を開発した。
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