研究課題/領域番号 |
12125202
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三宅 裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029005)
|
研究分担者 |
梶島 岳夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30185772)
宮内 敏雄 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016664)
笠木 伸英 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80107531)
|
キーワード | 乱流 / 渦 / 乱流要素渦 / 直接数値シミュレーション / マイクロマシン / 抵抗削減 / 乱流制御 / 画像処理計測 |
研究概要 |
壁遠方の乱流場におけるコヒーレント構造を調べるため、溝乱流のスパン方向スケールを縮小するDNSを行った結果、溝半幅程度に制限された領域では縦渦(ロール渦)が存在し得なくなり、主たる構造は横渦に変化することがわかった。両者は乱れに対するエネルギー供給の効率が大きく異なることから、壁乱流制御の指標となる重要な構造変化が見出された(三宅・辻本)。前年度に実施した高レイノルズ数のDNS結果から乱流要素渦を抽出した結果、スケールの最頻値は長さがコルモゴロフスケールの約8倍、速度がコルモゴロフ速度の約1.2倍でありレイノルズ数に依存しないことを示した。また、剪断乱流の非等方性と要素渦の空間分布の関係、要素渦による微細スケールでのスカラー輸送機構を明らかにした(宮内)。剪断乱流のアクティブ・フイードバック制御システムの実現を目的として、DNSを用いて要素デバイスであるコントローラの研究開発を行うとともに、流れ方向壁面剪断応力をセンシングする制御アルゴリズムをGAの手法によって構築した。これらを円管内乱流に適用し、レイノルズ数の効果を評価するとともに、壁指標で30〜75に位置する構造の寄与の重要性を示した(笠木)。変調を受けた乱流構造の研究では、添加物の影響については粒子クラスター(高濃度領域)間の相互作用まで視野に入る大規模計算を実現するとともに、粒子の回転が自身の運動と乱流場に及ぼす影響を解析した。また拡大・縮小流路における空間発展型の壁乱流DNSを実施し、ストリーク構造と縦渦構造の圧力勾配に対する応答の違いを示した(梶島・太田)。
|