研究分担者 |
藤野 清志 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40116968)
小林 本忠 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (90195818)
赤浜 裕一 姫路工業大学, 理学部, 助手 (90202522)
竹村 謙一 物・材研究機構, 物質研究所, 主任研究員
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研究概要 |
(1)地球中心部に相当する超高圧力発生技術の開発,(2)分子性軽元素の超高圧力下の構造及び(3)レーザー加熱による超高圧・高温発生について,主に研究を行った。 (1)100万気圧を超える高い圧力の決定にはルビー蛍光法が利用できず,金属の体積と圧力の関係である状態方程式が利用されている。代表的ななものは金と白金の状態方程式である。しかし,100GPaをこえると,金と白金の状態方程式をもとにした圧力値に有意な差が生じ,150GPaでは13%もの差異が生じることを明らかにした。また,Bi-bcc相の状態方程式を220GPaまで求めた。ビスマスは金や白金に比べて大きな圧縮率をもつため,100GPaをこえる超高圧力領域で圧力マーカーとして有用であることを示した。 (2)に関しては酸素の低温・高圧相の構造相転移を明らかにし,酸素分子の持つ磁性と結晶構造の関係を明らかにした。また,水素については重水素を対象にヘリウム温度域での高圧下の実験を行った。重水素は液体ヘリウム温度域では30GPa以下で固体I-相から固体II-相への転移がラマン散乱の実験から示されている。今回,低温(15k)で,18GPaから57GPaまでのX線回折実験を行い,固体II-相の粉末パターンを得た。固体II-相も固体I-相と同様,分子の重心はhcp構造の格子点上にあると結論された。また,15kでの固体重水素の状態方程式を求めることができた。
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