研究課題/領域番号 |
12127201
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
奥居 徳昌 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20111651)
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研究分担者 |
鞠谷 雄士 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70153046)
宮地 英紀 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90025388)
彦坂 正道 広島大学, 総合科学部, 教授 (60087103)
尾山 外茂男 九州大学, 名誉教授 (80037663)
伊藤 浩志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (20259807)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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キーワード | 高分子 / 結晶化 / 高次構造 / トポロジー / 分子配向 / 拡撤 / モルホロジー / エピタクシー |
研究概要 |
1)総括班 総括班の企画として、公開シンポジウムを5回開催し、ニュースレターを8回発行した。特に、第4回公開シンポジウムは、国際シンポジウムとして平成14年6月9日〜12日に三島で開催し、海外から約30名、国内から約120名が参加し活発な討論が行われた。本国際会議の発表を基に、J.Macromolecular Science Phys.Bの特集号として平成15年に発行した。本研究の研究論文数は、一般論文113件,総説6件、本4件、特許3件の合計126件である。口頭発表として、国内の学会等での発表件数244件、海外などの国際発表件数105件である。 2.研究成果 高分子の結晶化誘導期にスピノーダル型の相分離が起こり、その原因は分子鎖の平行配列化であることを見出した。1次核生成速度は、分子量のべき乗に比例することを見出した。一次核発生における核サイズ分布を実験で求めることが出来た。1次核発生過程をコンピュータにより分子シミュレーションした結果では、高分子鎖の特徴が良く反映された挙動が再現された。基板上における核生成速度は、高分子と基板間の濡れ性と、結晶格子間の一致性に大きく依存性することを見出し、高分子の結晶化における核剤効果を明確に出来た。 高分子鎖の拡散を束縛した薄膜からの結晶化において、拡散律速型のモルホロジーが発見され、特にアルカリハライド上におけるエピタクシャル結晶化では、高分子鎖の拡散律速型で進行することが見出された。極大結晶成長速度は分子量の-0.5乗で表され、全ての結晶性高分子に適用でき結晶成長速度においてもスケーリング則が成立した。 高速溶融紡糸過程における複屈折の形成挙動を計測した結果、繊維の構造発現は応力に誘起された分子配向と、結晶化に誘起された分子配向が大きく関与していることが明らかになった。超臨界炭酸ガス中で高分子を結晶化させると、結晶の高次構造が大きく変化することが見出された。
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