研究概要 |
本研究では,近接場を利用した加工法(メモリーなども含む)の並列化を目指した研究をすすめている.具体的には,集積型プローブシステム,光源,光部品の集積化,マイクロマシニングによる集積型プローブ用のアクチュエータ,ステージの開発を行っている.光源を組み込んだプローブシステムの集積化を実現するため,GaAsのLED光源を自作した.GaAsへのZnの拡散炉,固相拡散用マスクを堆積するためのPECVD装置を製作した.さらに現在,GaAsのLEDとSiデバイスを接合するため超高真空直接接合装置を設計・製作している.プローブアレイのトラッキング,記録媒体や試料の送り用ステージのためのマイクロアクチュエータの開発に取りかかった.具体的には,駆動範囲は狭いが精密な駆動のできるブリッジ型アクチュエータと駆動範囲が広く,位置分解能が高いスクラッチドライブアクチュエータを試作することとした.これらのアクチュエ-タはSi表面マイクロマシニングにより製作できるので,Poly-Siの堆積のためにLPCVD装置を設計・製作した.製作したLPCVD装置により,まずブリッジ型マクロアクチュエータを試作した.電圧の印加により,犠牲層の厚さに相当する3〜4μmの駆動を実現した.さらに,平行移動,回転機構を実現するために,Poly-Siによるスクラッチドライブアクチュエータを試作した.これらの実験結果を基にして,メモリー用媒体を搬送するメディアスキャナを設計した,駆動機構として反転スクラッチドライブアクチュエータを試作し,メディアスキャナの動作を確認した。
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